2016年12月モチゼミ 哲学〜反逆の思考〜

 開催日: 2016年12月

2016年12月モチゼミ 哲学〜反逆の思考〜
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イベント内容

下西さんのお話は、哲学とは何か?ということから始まりました。
哲学は自然科学とは異なり、いわば本の中に研究の材料が有ります。
人類が何千年も積み重ねてきた議論の蓄積を読みながら、人間はいったい何を思考してきたのか。
それを検討していくのが哲学という学問だそうです。
哲学は英語でいうと、「philosophy」。もともとのギリシャ語では、「知を愛する」という意味があるそうです。
下西さんは、これは変な学問であると仰います。
例えば、生物学であれば生物に関する学問、歴史学であれば歴史に関して学ぶ学問です。
しかし、哲学には対象がない。逆にいえば、この世界にあることすべてが対象なのです。

その後、練習問題として、哲学の問題を皆で考えました。

たとえば、「あなたは右手をあげる自由がありますか?」という問いが出されました。
普通に考えれば、私たちは自分の意志で右手をあげることができるでしょう。
しかし、コップには自分の意志で動く自由はありません。
なぜ、コップも私たちの体も、同じ物質から創られているのに、コップには自由がなくて、私たちには自由があるのでしょうか?

こうした問題を考えるためには、「そもそも"私"はどこまでが、"私"なのか?」「意志とは何なのか?」「生きているものと、生きていないものの違いは何なのか?」といった様々な問題を考えなければなりません。

一見すると当たり前に思えることも、深くその理由を考えていくと、簡単に答えがでません。
もしそれが簡単に思えるのならば、私たちは「考えている」のではなく、「ある考えを受け入れている」のと同じことです。

だからこそ哲学は、あらゆる常識や先入観を排除して、「疑い」の視線をもち、あらゆるものごとを考える営みなのです。

下西さんは、哲学を「反逆の思考」と仰います。

世界や日常で起きているあらゆる事象に対して、そのまま受け入れるのではなく、徹底的に疑ってみること。
それこそが、本当の意味で「考える」ことです。哲学は、その意味で、常識的な思考に対する「反逆」する精神でなければならない。
この講義では、そうしたメッセージを伝えて頂きました。

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下西さんの講演を聞いた生徒からは
「掘り下げて考える重要性がわかった」
「考えれば考える程、疑問がうまれてきた」
「哲学についての本を読んでみようと思いました」
などの感想があがりました。

講演講師 下西風澄しもにしかぜとさん

下西風澄

1986年生まれ。
東京大学大学院ⅲ博士課程、帝京大学非常勤講師。執筆に「色彩のゲーテ」(『ちくま』2014年8-10月号、筑摩書房)、「文学のなかの生命」(『みんなのミシマガジン』、連載中)、他がある。

講座名
2016年12月モチゼミ 哲学〜反逆の思考〜
講演講師
下西風澄さん
開催日時・期間
2016年12月