【中学数学・高校数学】証明問題を解くコツは?

数学1A学習のすすめ
【中学数学・高校数学】証明問題を解くコツは?

数学の証明問題を解くのが苦手です。
問題を目の前にして、どのように考えればいいのかがよく分かりません。何かコツなどありますでしょうか?

中学数学や高校数学では証明問題を解く機会が多いかと思いますが、計算問題とは違い論理的思考力がかなり問われます。事実として、苦手とする生徒は多いですが、意識すべきことをしっかり押さえれば解けるようになります。本記事では、数学の証明問題を解く上での注意点やコツ・考え方などを紹介します。

1. なにがなんでもまずは基礎理解から

数学関連の記事では度々述べてきましたが、数学を勉強する上ではやはり基礎を押さえることが最も重要です。
特に以下の2点を意識して数学の基礎を理解していきましょう。

用語の定義を押さえる

まずは数学で出てくる用語の意味をしっかり押さえましょう。
例えば「素数:1とその数自身以外約数を持たない数」「正三角形:3辺の長さが全て等しい三角形」のように、用語とそれに付随する意味を自分で説明できるようにしましょう。
証明問題ではこれらの用語がなんの断りもなく出てきますが、「素数に関する問題だからその約数の条件を調べよう」「正三角形だから辺の長さが等しいことや角度が60度になることが使えそう」のように、その用語の定義を押さえておくと問題を解く上での道筋を考えるとっかかりになります。
特に、証明問題を扱う上では、「必要条件・十分条件」の理解は必須です。この二つの違いを自分の言葉で説明できるようにしましょう。

定理や公式を押さえる

証明において、教科書に載っていたり授業で扱う定理・公式を使うことができます。いわば問題を攻略する上での道具のようなものです。
中学高校で扱う定理や公式の数は膨大ですが、それらをただ字面だけ覚えようとするのではなく、証明を追うことで定理・公式同士の繋がりを意識し、加えて用語やその定義とも関連づけることで、知識のネットワークを構築することを意識しましょう。
例えば、「余弦定理は三角形の角度と辺の関係性を表す定理の一つで、証明には三平方の定理を用いる」のような具合です。知識同士を関連づけて覚えることで、個別に覚えるよりも格段に定着度は上がります。

2. 証明問題を解く際のコツ・考え方

証明問題を解く上で、最初は何をすればいいのかさっぱり分からないという方が多いと思いますが、以下の2点に注意すれば問題を解くとっかかりを掴むことができます。

仮定や条件、結論を整理する

まずは問題文をしっかり読み、情報を整理しましょう。特に図形の問題で問題文に図がない場合は、問題文を読みながら自分で図を書いて、各図形や線分、点の位置関係を把握しましょう。
証明に必要な事柄は全て問題文にまとまっていますが、特に大切な情報は問題で設定されている仮定や条件と、問題で求めたい結論です。証明問題を迷路ゲームで例えるならば、この二つはそれぞれスタートとゴールに対応します。これらの情報をまとめておくことで、証明の道筋を立てやすくなります。

仮定からの連想や結論からの逆算を行う

仮定や条件、および結論の整理を終えたら、証明の道筋を考えていきます。
これは迷路のスタートとゴールを結ぶことに相当します。ここでのとっかかりになるのは、「仮定からの連想」と「結論からの逆算」です。
仮定からの連想では、問題文で与えられた条件の中から使えそうな定理の候補を考えます。
結論からの逆算では、結論を示すのに使える定理や必要な条件を整理します。
この二つを組み合わせることで、上手く証明できそうな道筋が見えてきます。

以上の2点を意識すれば、少なくとも証明問題を前に何もできないということは格段に減るでしょう。
加えて、前節で説明した「用語の意味を押さえる」「証明で頻出の定理や公式を証明も合わせて押さえる」という2点を意識すると、連想や逆算の幅および精度をあげることができます。加えて、証明問題を解く力をつけるには、ある程度問題をたくさんこなして慣れていくことも大切です。
上述の事項を何度も反復することで習慣化することができ、証明問題をはじめ論理的思考を要する問題を解く力を着実に付けることができます。

3. 定石・頻出の考え方を知っておくと便利

証明問題には、各範囲での定石の考え方が存在する場合があります。
例えば、整数問題であれば「与式を因数分解する」「整数の余りに注目する」「不等式を用いて考える範囲を絞る」などの定石があります。
他にも、有理数・無理数に関する問題は背理法が、一般の自然数に関する証明は数学的帰納法が使える場面が多いなど、頻出となる証明法があります。
これらの定石を知っておくことで問題を解く道筋が立てやすくなります。
初心者が全ての解法をゼロから考え出すにはどうしても限界がありますので、慣れないうちは定石に従って道筋を立てることも有効です。
ただし、定石や問題の傾向に頼りすぎて「全ての問題の解法パターンを覚えて問題に対処する」というような勉強法を行うことは非常に効率が悪いです。複数の問題から抽象的な傾向だけを抽出することができれば良いのですが、大抵の場合は「覚えている解法でないと問題が解けない」という事態に陥ってしまいます。
定石や頻出の解法は知っておくと非常に便利ですが、それだけを頼りにするのではなく、まずは第1節で述べたように基礎をしっかり固めましょう。

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