中学受験をして中高一貫校へ進学した中1生です。
圧倒的に国語力が低いのが気になっており、解消したいと思っています。
まずは気軽に読書から。習慣が何より大切なので、楽しんで文章に触れることができる環境を整備することから始めましょう。
1. 国語力にも種類がある
国語力、と一口に言っても、実は細かくいろいろな要素が考えられます。
まずは、文章を読み解く「読解力」。これは、「漢字を知っているか」「むずかしい言葉を知っているか」「文章の前後の関係を適切に読み取れるか」などに、さらに細かく分けられるでしょう。日本語文法の知識もこの中に入ります。品詞の種類など、案外おろそかになっている人も多いのではないでしょうか。
もうひとつ、テストで試されるのが、「表現力」です。記述問題では、本文にあるヒントを元に、自分で文章を練り上げる必要があります。その時に、漢字を間違えてしまったり、めちゃくちゃな日本語を使ってしまうと、当然減点の対象になってしまいます。
近年の傾向として、「表現力」が重視されてきている傾向があります。現段階(2020年)では結局、見送りとなってしまいましたが、大学入試の共通テストで、国語の問題に記述問題を導入しようという試みもありました。
推薦入試や総合型選抜入試では、小論文が課されることが多く、こちらでも文章表現の力が試されることになります。
では、それらをどの順序で学んでいけばいいのでしょうか。
2. インプット=読書を中心に
読解=インプット、表現=アウトプットと置き換えてみれば、どちらを先にすべきかは一目瞭然だと思います。
先に情報や知識を入れないことには、意見も何も出てきません。まずはインプットを優先して進めていく必要があります。
重要なテーマごとに整理した参考書などもいろいろと出版されているため、効率を重視するのであれば、そういったものを手に取ってみるのもいいかもしれません。
ですが、質問者様はまだ中学一年生ということなので、今の段階から受験向けの参考書などに手を出す必要性は、必ずしもありません。
それよりも、図書室に通って、読書の習慣を付けてみましょう。
はじめは、小説でも、名言集でも、何でもかまいません。下手にむずかしい本に手を出して挫折してしまうくらいなら、今の自分が楽しく読めるものから始めるべきです。
趣味感覚で本を読んでいるだけでも、知識はどんどん蓄積されていきます。
漢字の読みはもちろんですが、何度も同じ漢字を目にしているうちに、気がつけば書けるようにまでなっていたりするものです。
文法の知識、つまり自然な日本語を書く技術も、読書だけで十分に身につきます。本は、行ってみれば文章のプロが書いた「お手本」ですから、何度も「お手本」に目を通すうちに、自然に「きれいな日本語の型」が身についてきます。
理屈より先に、感覚で正しい日本語を使い分けられるようになるのです。
3. 気楽にアウトプットできる環境を用意しよう
英作文を想定してもらうとわかりやすいと思いますが、「読んでわかる」文や単語なら、「書く」こともできるかというと、そういうわけではありません。
長文で出てきたら読めるけれど、自分で英作文を書けと言われると思い浮かばない単語というものも多いでしょう。これはなにも英語に限った話ではありません。
国語の文章題では、一定程度、本文の表現を言い換えることも求められます。しかし、似たような表現が思いつかなければ、すべて本文からの借用で解答を作らなければならず、満点解答にはならないケースも出てきます。
先ほどインプットが大切だというお話をしましたが、インプットをする目的はアウトプットです。また、アウトプットの練習を挟むことで、効率よくインプットができるようになることもあります。
したがって、アウトプットの機会も定期的に設けることが重要になってきますが、ここで注意したいのが、気軽に・気楽にアウトプットできる環境であるかどうかという点です。
学校のテストや資格試験などでは、どうしても重々しくなり、気軽にチャレンジすることはむずかしく感じられるでしょう。また、それらは回数も限られており、日常的に機会を用意することができません。
家族で食卓を囲みながらニュースになっている話題について議論するなど、自分の意見や考えを述べる機会を積極的に見つけ、活用したいところです。
節度を持って使用できるのであれば、SNSをそういった場にするのでもいいかもしれません。
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