数学でどんな参考書をすればいいかわかりません。オススメ参考書を教えてください。

数学1A学習のすすめ
数学でどんな参考書をすればいいかわかりません。オススメ参考書を教えてください。

数学の成績がなかなか伸びず困っています。
最近、数学の勉強をするために本屋さんに行ったのですが、どの参考書を買えば良いのかよくわかりませんでした。
数学の参考書はどれが良いのか教えてもらえますか?
理系で明治大学が目標ですが、可能であれば早慶も目指せればと思っています。

「数学が苦手...」「数学の成績が伸びない」と悩んでいませんか?
そのような中学生・高校生は多いと思います。
でも大丈夫!良い参考書を見つけて繰り返し解くことで少しずつでも着実に成績は伸びます。
また、「得意だからもっと数学を強みにしたい!」という人にも、オススメの参考書・問題集を難易度・レベル別にランキングでご紹介します。

1.はじめに

それぞれの教科書の特徴を知ろう

高校数学を学ぶ上で最も基本となるのが教科書です。主要な出版社からは、啓林館、数研出版、東京書籍などがあり、それぞれが異なる特徴や学習スタイルに合わせた教科書を提供しています。

啓林館は、わかりやすい説明と豊富な例題が特徴で、数学が苦手な生徒でも理解しやすい構成になっています。基礎からしっかり学びたい生徒に適しています。
数研出版の教科書は、高度な内容まで深く掘り下げており、理系科目を深く学びたい生徒や大学受験を意識している生徒に最適です。
東京書籍は、基本的な内容の解説に加え、応用問題も豊富に取り入れています。幅広いレベルの問題に挑戦したい生徒におすすめです。
選ぶ際には、自分の学習スタイルや目標、数学に対する苦手意識の有無を考慮し、最も適した教科書を選びましょう。

1. 入門・教科書レベル

大学受験に向けて数学の勉強を始めようとしている皆さんに、初めに注意しなければならないことがあります。それは、「数学は基本が大事」ということです。ただ難しい問題にチャレンジし続けても成績は全く伸びません。数学の本質を深く理解して基礎を固めることが、成績アップへの一番の近道です。そのため、教科書レベルの内容を侮らずしっかりと固めていきましょう。

1-1. 入門・教科書レベル(偏差値~55程度)向け参考書

基本的には「教科書」が一番です。実は、教科書ほどわかりやすくコンパクトに要点を載せてある参考書は他にありません。そのため、問題を解いていて詰まった時は必ず教科書を見て確認してください。「でも教科書があまり理解できない...」「文字ばかりで読みたくないよ...」という人もいると思います。そんな人のための参考書を以下にご紹介します。

1位「理解しやすい」シリーズ(文英堂)
オールカラー、きれいなレイアウトで細かく基本事項を解説してあります。予習にもピッタリ。問題数も豊富で、この本を完璧にこなせばセンター試験レベルまで到達できるでしょう。ただし、解説・問題ともに豊富なせいでかなり分厚い本となっているので、「分厚い本は読む気がしない」という人はやめておきましょう。
2位「スバラシク面白いと評判の初めから始める数学」(マセマ)
数学アレルギーの人にオススメの本!数式が苦手、という人に向けてなるべく言葉を使った説明がしてあり読みやすいです。中学レベルからしっかりと復習して確実に高校数学への橋渡しをしてくれます。ただし、数学アレルギーではない人にとっては、説明がくどすぎるのでオススメできません。
3位「坂田アキラの面白いほどわかる」シリーズ(東進ブックス)
このシリーズも上の「スバラシク面白い...」と同じ雰囲気の、数学アレルギーの人向けの本です。講義形式でわかりにくい公式の意味も詳しく書いてあります。このシリーズの特徴としては、分野ごとに本が分かれているため、「全体的に数学を基礎固めしたい」という人にとっては何冊も買う必要が出てきてしまいオススメできませんが、「苦手な分野だけ簡単な参考書で基礎を固めたい」という人にはピッタリです。

1-2. 入門・教科書レベル(偏差値~55程度)向け問題集

1位 「4STEP、エクセル数学などの教科書傍用問題集」(学校で配られる問題集)
教科書傍用問題集が1位、というのは意外に思った人が多いかもしれません。一番の理由としては「学校の定期テスト対策にもなる」という点です。正直、学校のテスト対策と並行して受験勉強のために自分の力で用意した問題集を進めて行く、というのは学習効率が悪いと言わざるを得ないでしょう。どちらも中途半端になるよりは、教科書傍用問題集を繰り返して完璧にすれば一石二鳥です。また、教科書傍用問題集はシンプルな作りのため学習を進める上でも混乱することなく取り組みやすいと思います。
ただし難点は、解答・解説が親切ではないこと!周りに質問できる人がいない場合は、自分一人で学習していこうとすると行き詰まることが多くなります。そのような人は以下で紹介する、解説が豊富な問題集が向いています。
2位 「白チャート」(数研出版)
チャート式シリーズは数学を学習する上で知らない人はいない、くらいに有名な参考書かつ問題集です。チャート式の特徴はとにかく親切な解説。ポイントもわかりやすく強調してあって、独学するのに最適です。白い表紙のチャート式は教科書の基本例題レベルの問題がたくさん載っています。
3位 「初めから始める数学」(マセマ)
数学の「なぜ」に焦点を当てた解説が特徴で、数学の基本概念からしっかり学びたい生徒におすすめです。数学への理解を深め、楽しみながら学習を進めたい生徒にピッタリです。

2. 基礎固め(センター~MARCHレベル)

2-1. 基礎固め(偏差値55~65程度)向け参考書

1位 青チャート(数研出版)orフォーカスゴールド(啓林館)
チャート式は前項でもご紹介しました。とにかく親切な解説が特徴で、その中でも青い表紙のものは教科書の基本例題~難しい入試問題まで幅広くカバーした王道の一冊です。様々なレベルの人でも自分にあった使い方ができます。また、フォーカスゴールドも青チャートと並んで有名な参考書です。どちらも解説が詳しく構成も似ていてレベルも同じなので、どちらを選ぶかは個人の好みです。
2位 黄チャート(数研出版)orフォーカスゼータ(啓林館)
これらは「青チャート・フォーカスゴールドは難しすぎる」という人にちょうど良いレベルになっています。無理して難しい参考書に手を出すよりは自分にあったレベルのものを選ぶことが大切です。これらの参考書をしっかりと固めることで確実にセンターレベルの問題が解けるようになるでしょう。

2-2. 基礎固め(偏差値55~65程度)向け問題集

上にあげた青チャートやフォーカスゴールドを持っている人はそれを問題集として活用することができるので新たに問題集を買う必要性は低いです。それらを持っていない人や、分厚い本が苦手という人にオススメの問題集をご紹介します。

1位 「1対1対応の演習」シリーズ(東京出版)
これは圧倒的オススメ問題集です。厳選された最小限の数の問題で、「例題」でインプット→「類題」でアウトプットを繰り返すことで必須の解法パターンが身につき、着実にこなすことで成績アップ間違いなし。薄い本なので心理的負担も少ないでしょう。ただし、教科書レベルに抜けがある人にとってはかなり難しい内容となっているのでチャートなどを使ってある程度のインプットを終えた後に取り組むのが良いでしょう。
2位 「基礎問題精講」シリーズ(旺文社)
基礎と言いながらそれなりに難しいのがこのシリーズ。問題数はチャートには劣りますが1対1よりは豊富なので、ある程度のインプットを終えた後、演習を積みたい人にぴったりな問題集となっています。

2-3. <番外編>直前期にピッタリのセンター対策!

先ほども成績アップの近道は「数学の本質を深く理解すること」とお伝えしました。
しかし、超直前期となれば話は別。
点数を取りに行くために、ずる賢い小手先のテクニックも身につけてしまおう!というのがここでご紹介する本です。
ただし、あくまで大事なのは「本質追求」なので超直前期以外の高校生がこの本を読む必要は一切ないので注意してください。

センター必勝マニュアル(東京出版)
知る人ぞ知る、センター対策の強力な味方です。正攻法ではないけれど、知識として持っておくことで時間勝負のセンター試験を圧倒的に楽に切り抜けるための解法がぎゅっと凝縮されています。この本の知識を利用するだけで10分程度は時間短縮できるのではないでしょうか。超直前期で、あまり労力をかけないで7割程度は取りたい文系の人や、確実に9割~満点を取るための一押しが欲しい理系の人にオススメです。

3. 応用&実戦(早慶~東大・医学部レベル)

3-1. 応用&実戦(偏差値65~程度)向け参考書

1位 「総合的研究」シリーズ(旺文社)
受験界でトップレベルの数学講師長岡先生が書いた、「本質追求」にこだわった圧倒的な解説量の参考書。かなり難易度が高いので数学が得意な超難関大志望の人向けですが、この本を通じて公式や定義の成り立ちを知ることで個々の問題に対する深い理解が生まれ難しい問題にも太刀打ちできる力が身につくことでしょう。
2位 稲荷の独習数学(教学社)
まず前提として、この本は数学Ⅲも含まれているため理系の人向けです。この本も、「総合的研究」同様、難関大受験に必須の「本質追求」に主眼を置いています。時には高校範囲を逸脱しながらも、本質を理解することで問題の背景をきちんと理解できるようになります。

3-2. 応用&実戦(偏差値65~程度)向け問題集

1位 良問プラチカ(河合出版)
問題数は少なめですが、良問が並んでいて文系数学バージョン、理系数学バージョンともに最難関大入試に向けた最終的な演習書として最適です。解説は若干軽めではありますが、解法が複数紹介されていて同じ問題について多角的に見る力がつきます。
2位 新数学スタンダード演習(東京出版)
難易度はかなり高めなのですが、1対1対応を使っていた人には、1対1と対応するように設計された本なので使いやすいと思います。また、同じレベルのどの問題集よりも問題数が多いので演習を積みたい人に最適ですが、オーバーワークにならないように気をつけてください。
3位 標準問題精講シリーズ(旺文社)
最難関大を目指すけれど、そこまで数学に時間をかけられない/あまり得意ではない、という人向け。少なめの問題数で確実に入試標準レベルが得点できるようになる問題集です。

4. 東大・医学部志望で数学を得点源にしたい人向け問題集

数学が好き/得意で得点源にしよう、という人が取り組むと良い問題集を何冊かご紹介します。
ただ、そのような人以外にとっては難易度が高すぎるので、以下の問題集をやる時間があれば理科の勉強に当てた方が合格に近づくでしょう。

やさしい理系数学→ハイレベル理系数学(河合出版)
「やさしい」という言葉にだまされてはいけません。かなり難しいです。「やさしい理系数学」をクリアできた人がまだ余裕がある時に取り組むのが「ハイレベル理系数学」。これらのシリーズの特徴は、とにかく別解が豊富なこと。別解をたくさん身につければ、問題を解く時によりシンプルな解法を選ぶことができます。
解法の突破口(東京出版)
東大数学で高得点をとりたい数学オタク向け。「講義編」では数学の問題を解く上での「発想」に着目した唯一の良書ですので、「問題編」には手をつけず「講義編」のみ一読する、というのもアリです。
・東大数学で1点でも多く取る方法(東京出版)
一通りの演習が終わった人が過去問演習として使うのに最適です。「東大数学で」とありますが、難関医学部を目指す人の役にも立つでしょう。

以上、レベル別のおすすめ参考書・問題集ランキングでした。

終わりに

以上の参考書を使うだけでなく、実際にどう使うかも紹介しておきましょう。
高校数学を学ぶ上で、数学I&Aや数学II&Bといった科目における優先順位を理解することが重要です。基本的には、「数と式」や「二次関数」から学習を始めることをおすすめします。これらの単元は数学の基礎となる部分であり、ここでの理解が他の単元を学ぶ上での土台となります。

勉強法としては、まず教科書や参考書を使って基本的な概念や公式を理解し、その後、多くの基本問題を解くことで理解を深めていく方法が効果的です。特に、問題を解く際には、なぜその解法が適切なのか、他にどのような解法が考えられるのかを考えながら進めると、より深い理解が得られます。

数学はなかなか成績が伸びにくく、苦労する中学生・高校生のみなさんも多いと思いますが、自分にあった本を見つけてコツコツ勉強してみてくださいね。

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