国公立理系と私立理系はどう違う?どう選ぶべき?

理系志望なのですが国公立理系の電気通信大学と私立理系の東京理科大学、上智理工が気になってます。
理系学部において、国立と私立ではどのような違いがあるのでしょうか?また、どのような基準で選ぶべきでしょうか?
志望校および志望学部学科の選択を行うときに、国公立と私立の選択も行うこととなりますが、それぞれどのような違いがあるかを把握しておくことは非常に大切です。本記事では国立理系と私立理系の違いをまとめ、何を基準として志望校を選ぶべきかを説明します。
1. 主な違いは入試形式、学費、教員あたりの生徒数
国立理系と私立理系の主な違いは、入試形式と学費、教員あたりの生徒数(TS比)にあります。以下、それぞれ詳しく述べていきます。
入試形式
国公立の入試では、共通テストの受験が基本必須となります。
受験科目も、多くの大学では英語と数学・理科のみならず、国語と社会の受験も必要となります。最終的な合否は共通テストの点数と二次試験の点数から総合的に決定しますが、その配分は大学ごとに異なります(東京工業大学のように、共通テストを足切りのみに用いる例もあります)。
一方、私立の場合は多くの大学で多彩な受験方式が存在します。国語と社会も含めた共通テストの点数のみで決まる方法もあれば、英数理を受験科目とする独自の一般入試のみで決まる方式、そして共通テストと一般入試の総合点で決まる方式などがあります。
以上より、国公立の入試では共通テストに向けて理系科目に限らない総合的な学習が必要であるのに対し、私立では自分の学力のバランスに則して入試方式を選択することができます。
学費
国公立の学費は年間およそ50?60万円ほどです、対して、私立の学費は150?200万円ほどであり、国公立大学の3~4倍となります。国公立の場合は、国からの補助金により運営費を賄うことができるため、私立大学に比べ学費を安く抑えられています。
対して、私立大学の場合は学費により運営費を賄う必要があるため、学費が高くなっています。理系学部の場合、多くの学生は大学院修士課程まで進学するため、在学期間はおよそ6年間になります。6年間で必要な学費を概算すると国公立では300?360万円、私立では900~1200万円ほどになります。
このように、私立大学に通い続けるにはかなりの大金が必要になりますので、家庭の経済状況によっては奨学金(実質的にはローン)の借入や長時間のアルバイトが必要になる可能性があります。
教員あたりの学生数(TS比)
理系学部の場合、学部3年次もしくは4年次において研究室に所属し、卒業研究を行うことになります。
そこで、教員あたりの学生数(TS比)が、研究活動の質を見る上で大切になります。TS比が低ければ、教員は学生一人ひとりに対して綿密に対応できます。
逆に、TS比が高いと、教員が学生全員の面倒を見切れなくなります。研究室の機材を用いる場合も、学生が多いと競争や順番待ちになるのに対し、学生が少なければそのようなことは減ります。そのため、TS比が低い方が研究活動の質が高い傾向になります。国公立大学のTS比は平均5?10、私立大学のTS比は平均15?20となります。なので、研究活動を行う上では国公立大学の方が有利となります
以上、国公立理系と私立理系の違いを紹介しました。ただし、これらはあくまで「傾向」であるため、実情は各大学ごとに違うことが考えられます。詳しくは志望大学のホームページや説明資料などをご参考ください。
2. 国公立と私立どちらが良いか
「大学でしっかり勉強して充実した研究活動を行いたい」という目的であれば、国公立大学への進学をオススメします。
入試では総合的な学力が必要ですが、入学後の学生生活に関しては国公立大学が有利になります。私立大学に比べ学費が安いため、家庭の経済状況にもよりますが多額の奨学金や長時間のアルバイトにより精神的・体力的なストレスを受ける可能性は低くなります。そして、体力が残る分勉学や研究に打ち込むことができます。
研究においても私立大学に比べ教員との綿密なやりとりのもとで研究を進めることができるため、充実した研究が行えます。
一方で、大学選びにおいて重視する項目は「勉学と研究」のみではないため、一概に「私立より国公立!」と断定することはできません。
例えば、都内の大学と地方の大学を比較した際には、都内の方が様々なイベントや資源が集まるため、多くのチャンスに恵まれています。
就職活動においても、ほとんどの企業は都内において説明会を実施するのに対し、地方で説明会が行われる企業は限られています。地方の学生は就職活動に伴い大都市への移動や宿泊が必要になる場合もあり、金銭的・時間的な負担がかかります。そのため、この「地理的優位性」に基づいて判断する場合は「東京や大阪などの主要都市の私立大学」の方が「地方の国公立大学」よりも有利になります。
その他、大学の風土や施設の綺麗さ、ブランド力、産業界における学閥の影響力など、判断材料はたくさんあります。是非自分が重視する判断基準をもとに、大学および学部・学科選びを行いましょう。
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