立教大学 文学部はどんな学部?自由選抜入試(総合型選抜)の受験対策は何をすればよい?

立教大学 文学部はどんな学部?自由選抜入試(総合型選抜)の受験対策は何をすればよい?

立教大学文学部にはどんなことが学べますか?
また立教大学の総合型選抜にあたる自由選抜入試を受験するには、どのように対策をすればいいでしょうか。

立教大学の文学部は何が学べる?

立教大学の文学部は、文芸学や哲学、史学、言語学、心理学など多岐にわたる人文学の分野を学べる学部です。
人文学の深い理解とともに、批判的思考力や表現力を養うことが重視されています。
特に、英文学やドイツ文学、日本文学など、言語文学の専攻が充実しており、異文化理解やグローバルな視点を育む教育が行われています。また、文学部は立教大学の中でも歴史が古く、伝統的な教育が行われています。

文学部の特色は、学科や専修の枠にとらわれず、幅広い専門講義を自由に履修できる点にあります。自由に学習計画を立てることができ、より広い視野で学びを深めることが可能です。

さらに、他学部の科目を卒業単位として認める制度や、早稲田大学、学習院大学、学習院女子大学、日本女子大学の特定科目を履修する機会も提供されています。

文学部の全学科の教員と学生が毎年秋に集い、次年度のカリキュラムについて自由に意見交換を行う集会が設けられています。この集会は、教員と学生のコミュニケーションを緊密にし、オープンな教育環境を構築する重要な場となっています。

立教大学文学部には、以下の学科が設置されています。それぞれの学科は独自の特色を持ち、深い専門知識と幅広い教養を身につけることができます。

立教大学 文学部の各学科で学べること

立教大学文学部の各学科および専修の特色について説明します。

立教大学 文学部で学べる学科その1. キリスト教学科

キリスト教学科は、キリスト教の歴史、思想、文化に関する深い理解を目指す学科です。聖書の解釈やキリスト教神学の基本的な枠組みを学び、キリスト教が西洋文化や思想に与えた影響を探求します。さらに、現代社会におけるキリスト教の役割や宗教間対話の可能性を考察し、宗教的理解を深めることができます。

立教大学 文学部で学べる学科その2. 文学科フランス文学専修

フランス文学専修では、フランス語の習得を基盤に、フランス文学やフランス文化に関する深い知識を身につけます。古典から現代文学まで、幅広い時代の作品を通じて、フランス社会の変遷や思想の流れを理解します。また、文学作品を通じた異文化理解やフランス語圏の文学の多様性に触れることができます。

立教大学 文学部で学べる学科その3. 文学科日本文学専修

日本文学専修は、日本の古典から現代までの文学作品を対象に、言語、表現、文化を深く学びます。日本の文学作品を通じて、歴史的背景や文化的価値観を理解し、文学の視点から日本社会の変容を考察します。さらに、古典文学の研究や現代文学の分析を通じて、言語表現の多様性を探求します。

立教大学 文学部で学べる学科その4. 文学科文芸・思想専修

文芸・思想専修は、文学と思想を融合的に学ぶ専修です。哲学や倫理学、美学といった思想的背景を持つ文学作品を深く探求し、文学がどのように思想や社会の変化を反映してきたかを理解します。幅広い文芸作品と思想を交差させることで、批判的思考力や創造的な発想を育成します。

立教大学 文学部で学べる学科その5. 史学科世界史学専修

世界史学専修では、グローバルな視点で歴史を学びます。ヨーロッパ、アジア、アメリカなど、さまざまな地域の歴史を横断的に研究し、異文化間の交流や衝突を理解します。また、国際関係や帝国主義、植民地化など、現代社会にも通じる歴史的テーマを探求し、グローバルな視野を広げることができます。

立教大学 文学部で学べる学科その6. 史学科日本史学専修

日本史学専修では、日本の歴史を古代から現代まで体系的に学びます。政治、経済、文化、社会の各分野における歴史的発展を詳しく探求し、資料の読解や史実の分析を通じて日本の歴史を多角的に理解します。また、地域史や民俗史などの専門分野にも焦点を当て、地域ごとの歴史的特性を学びます。

立教大学 文学部で学べる学科その7. 史学科超越文化学専修

超越文化学専修は、文化の枠を超えた視点から歴史や文化を学ぶ専修です。異文化間の接触や交流、文化的相互作用を中心に、歴史的な文脈で文化の変容を探求します。文化人類学的なアプローチも取り入れ、異文化理解や比較文化研究に力を入れています。世界の多様な文化を学び、グローバルな視野で文化の本質を探ることができる専修です。

いずれの学科も国際性やキリスト教を重視しており、専攻を立教大学ならではの視点で学べるようカリキュラムが組まれています。

立教大学 文学部 自由選抜入試の内容

立教大学 文学部の自由選抜入試は、学科ごとに様々な出願要件が用意されています。
文学部の自由選抜入試の概要や対策ポイントをご紹介します。

※以下の内容は、2022年度入試の情報を掲載しています。
入試内容に関する情報は変更になる場合がありますので、必ず大学公式の入学試験要項を合わせてご確認ください。

1. 立教大学 文学部 自由選抜入試の内容

立教大学文学部自由選抜入試の実施内容は、次の通りです。

■立教大学 文学部 自由選抜入試の定員について

多くの学科で定員は「若干名」となっています。参考までに、2021年度入試での合格者数をそれぞれかっこ内に記しています。なお、教育学科の合格者数が0名になっていますが、そもそも志願者数自体が2名でした。後述するように、教育学科が出願要件が厳しく、志願者数が少ない状態になっていると思われます。

  • キリスト教学科・・・若干名(5名)
  • 文学科英米文学専修・・・10名程度(15名)
  • 文学科ドイツ文学専修・・・若干名(9名)
  • 文学科フランス文学専修・・・若干名(7名)
  • 文学科日本文学専修・・・若干名(5名)
  • 文芸・思想専修・・・若干名(9名)
  • 史学科・・・10名程度(23名)
  • 教育学科・・・若干名(0名)

■立教大学 文学部 自由選抜入試の出願資格について

※出願資格の詳細については、必ず公式Webサイトを確認してください。

≪キリスト教学科≫
  • 高3の1学期までの全体の評定平均が3.8以上であること。
    (既卒生については、「高校全体」の評定平均)
  • 次の「方式Ⅰ」「方式Ⅱ」のいずれかに該当すること。
    方式Ⅰ・・・次のA・Bの条件をすべて満たす者。
     条件A:課外活動や文化・芸術分野の活動で実績があることなど
     条件B:英語など外国語の検定試験のいずれかを受験し、スコアを提出できる者。
    方式Ⅱ・・・英語の検定試験のいずれかで、一定以上のスコアを取得している者。
≪文学科_英米文学専修≫
  • 高3の1学期までの全体の評定平均が4.0以上であること。
    (既卒生については、「高校全体」の評定平均)
  • 英語など外国語の検定試験のいずれかで、一定以上のスコアを取得している者。
≪文学科_ドイツ文学専修 / フランス文学専修≫

※この2専修については、「勉学に強い意欲があること」の他には、特に出願要件は設定されていません。

≪文学科_日本文学専修≫
  • 高3の1学期までの全体の評定平均が3.8以上であること。
  • 高3の1学期までの国語の評定平均が4.0以上であること。
    (既卒生については、「高校全体」の評定平均)
  • 英語など外国語の検定試験のいずれかで、一定以上のスコアを取得している者。
≪文学科_文芸・思想専修≫
  • 高3の1学期までの全体の評定平均が3.8以上であること。
  • 高3の1学期までの国語の評定平均が4.0以上であること。
  • 高3の1学期までに、地理歴史・公民から合計6単位以上を習得し、その評定平均が4.0以上であること。
    (既卒生については、「高校全体」の評定平均)
  • 英語など外国語の検定試験のいずれかで、一定以上のスコアを取得している者。
≪史学科≫
  • 高3の1学期までの全体の評定平均が3.8以上であること。
  • 次の資格のいずれかに該当すること。
     資格Ⅰ・・・世界史B、日本史B、地理Bのうちいずれかを4単位習得し、その評定平均が4.5以上である者。
     資格Ⅱ~Ⅵ・・・歴史能力検定や、読書感想コンクールでの入賞など
  • 英語など外国語の検定試験のいずれかで、一定以上のスコアを取得している者。
≪教育学科≫
  • 高3の1学期までの全体の評定平均が4.0以上であること。
  • 英語の検定試験のいずれかを受験し、スコアを提出できること。
  • 英語以外の外国語の検定試験のいずれかで、一定以上のスコアを取得していること。

■立教大学 文学部 自由選抜入試の一次選考について

文学科の「ドイツ文学専修」と「フランス文学専修」の2専修以外のすべての学科・専修で、出願書類による書類選考が行われます。

≪主な出願書類≫
  • 志願票
  • 志望理由書(2,000字程度)
  • 調査書
  • 検定試験資格証明書
  • 活動報告書 / 証明書類

※学科・専修によって、提出が求められる書類に一部違いがあります。

■立教大学 文学部 自由選抜入試の二次選考について

二次選考は試験場で実施され、学科・専修ごとに実施内容に違いがあります。

≪キリスト教学科 / 文学部_日本文学専修, 文芸・思想専修 / 史学科≫
面接試験
≪文学科_英米文学専修≫
英作文試験
 L英語の問題文が与えられ、それについて英作文課題が出題されます。
面接試験
≪文学科_ドイツ文学専修 / フランス文学専修≫
外国語総合試験
 Lドイツ語・フランス語の語学力(読解・文法・語彙)を測るとともに、ドイツ語。フランス語の読解力と、日本語による論理的構成力・表現力を測る総合問題が課されます。
面接試験
≪教育学科≫
小論文試験
 L教育・社会に関するテーマの小論文課題が課されます。
面接試験

2.立教大学 文学部 自由選抜入試の対策ポイント

ここからは、そんな文学部自由選抜入試のポイントについてご紹介します。

学科によっては様々な出願要件があることに注意!

上にまとめているように、文学部の自由選抜入試では、学科・専修によって出願要件に大きな差があります。実質的に出願要件がないドイツ/フランス文学専修がある一方で、全体の評定平均に加え、各教科の評定平均基準、さらには各検定試験のスコア基準まで要求される学科もあります。教育学科では、英語以外の外国語(フランス語やドイツ語など)のスコアが必須となっており、かなり厳しい条件です。文学部自由選抜入試の受験を検討している場合は、高校での科目履修や成績、そして検定試験の計画的な受験を漏れなくこなしていきましょう。

ただし、出願要件が特段ないドイツ/フランス文学専修ですが、二次試験ではそれぞれの外国語の試験が課されるため、いずれにせよ外国語能力は必須です。二次試験に向けた対策として、それぞれ独検や仏検にチャレンジしておくのがよいでしょう。

「なぜその学科なのか」にこだわって志望理由を準備!

また、文学部自由選抜入試では、各学科・専修に明確に分かれて出願する分、「なぜ特定のその学科を志望するのか」をはっきり言語化することが重要です。フランス文学専修や史学科など、それぞれ特徴的な学科・専修となっているため、自分のこれまでの経験・きっかけを踏まえて、なぜその学科を志望するのか、その学科での学びを通してそれを将来どのように活用したいのかについて、明確に言語化できるようになっておきましょう。それが、志望理由書や面接の対策となります。

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