総合型選抜(AO入試)の出願方法や時期は、一般入試や学校推薦型選抜(推薦入試)と何が違うのでしょうか？

近年、総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)など様々なタイプの推薦制度が増えてきていますね。
しかし、その違いを理解している人はそこまで多くないのかもしれません。
そもそも総合型選抜(AO入試)系の入試と学校推薦型選抜(推薦入試)系の入試は何が違うのか？出願時期や出願方法では何がどう異なっているのか？など、今回は総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)の違いを整理していきたいと思います。
ただし、指定校推薦のような出身高校に依存する推薦については公募推薦とは異なる側面が多いので注意してください。

1. 総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜(推薦入試)の決定的な違い

総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)の最大の違いは、"学校長の推薦の必要の有無"です。
学校推薦型選抜(推薦入試)は学校長の推薦が必要ですが、総合型選抜(AO入試)は個人の強い意志があり出願要件を満たせば誰でも出願が可能です。
すなわち、学校推薦型選抜(推薦入試)は高校時代にどれだけ学校の授業や行事で頑張ってきたのかに大きな比重がおかれるのに対して、総合型選抜(AO入試)は高校での成績に縛られることは少なく、実力さえあれば挑戦することができます。
従って、学校推薦型選抜(推薦入試)は"高校時代の頑張りを評価してくれる入試"、総合型選抜(AO入試)は"どれだけ志望大学に対して強い思いを持っているかを評価する入試"と考えるとわかりやすいでしょう。

しかし、ここで注意してほしいことがあります。
それは、近年、総合型選抜(AO入試)でも高校時代の評定平均の基準を求めている大学が増えてきているということです。
そのため高校時代好きなことだけ一生懸命やって高校の成績を度外視するという考えでは総合型選抜(AO入試)を出願しにくくなっています。

高校時代に好きなことだけ一生懸命に取り組めばいいと考える人、様々なものに興味を持って広い視野を持つことが良いと考える人など、考え方は人それぞれだと思います。
しかし、もし大学に総合型選抜(AO入試)で進学したいと考えている人は、早い段階で志望大学の出願要件を確認しておくべきでしょう。

高校3年生の夏に総合型選抜(AO入試)を受けたいと思っていても出願要件を満たせない場合も少なくありません。
そのため早い段階で自分の志望大学の出願要件を確認して"今自分がやるべきこと""今自分ができること"を考えることが大切です。
これは早い段階で志望大学の過去問を見て出願傾向を確認しておくことが大切な一般入試と似ているかもしれませんね。

2. 出願時期

ここまで総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜(推薦入試)の選抜方法の違いについて述べてきました。
ここからは、出願時期などの違いについて述べていきたいと思います。

出願時期については各大学で違うので一概にこれだ！と断言するのは難しいですが、一般的な傾向としては総合型選抜(AO入試)の方が出願時期は早い場合がほとんどです。
早い大学では夏休みごろに出願して夏休み中に合格が決まってしまうような大学もあります。
遅い大学では12月ごろに出願してセンター試験の後に試験がある場合もあります。
各大学・学部で全く違うので自分で確認して紙などに一覧表を作って見やすいようにしておくと出願ミスを防ぐことができると思います。

総合型選抜(AO入試)の方が学校推薦型選抜(推薦入試)より出願が早い理由としては、選考に時間がかかるというのが大きな理由です。
学校推薦型選抜(推薦入試)は基本的に"高校の成績""小論文・面接"などが課せられます。
それに対して総合型選抜(AO入試)では"志望理由書""面接・小論文"に加えて"グループディスカッション"や一般入試と同レベルかそれ以上の"筆記試験"を課す場合があります。
また面接の回数も一度ではなく二度行うことも少なくありません。
そのため総合型選抜(AO入試)を出願しようと考える人はできるだけ早い段階で入試に備えた準備をする必要があるでしょう。

3. 最後に

総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)は全く傾向の違う入試です。
その違いを理解して自分の性格に合った入試方法を検討することが大切です。
今後、総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜(推薦入試)の種類は増えてくることが予想されます。
きっとその中には、あなたに適した入試方法があるはずです。

自分はどんなことにやる気を見出すことができるのか、自分はどんなことに興味があるのか、そのようなことを考えるのも大学受験をする意味の一つだと思います。
この記事が自分を見つめ直し、自分とは何なのかを考える契機となれば幸いです。