総合型選抜(AO入試)の勉強はいつからやれば間に合うの?

AO入試(総合型選抜)基本のキ
総合型選抜(AO入試)の勉強はいつからやれば間に合うの?

英語と数学が弱く、このままでは一般入試は困難です。
といっても今から総合型選抜(AO入試)にしてしまうのも、これもまた危険かと思います。本人のやる気が問題で、困ってます。

受験本番が刻一刻と近づいてくるなか、特に「本人のやる気」に火が着かない様を見ると、保護者の方としてはとても不安になりますよね。

受験を前に「この子にいったい何をしてあげればよいのだろう...」とお悩みのようですので、今回は特に「受験の仕方」、具体的には「いつごろまでに」「お子様がどんな状態であれば」「どのような受験の仕方ができそうか」をご紹介します。

1.「受験の仕方」ってどれくらいあるの?

大枠は4つ!まずはどのタイプの受験が本人にとって合いそうか、検討をつけること!

まず、大学入試の受験は大きく4つあります。

  • ①一般科目入試...学力(テストの点数)のみで合否を競う入試
  • ②指定校制 学校推薦型選抜(推薦入試)...学校評定や、学校内での活動(生徒会や部活など)の実績で合否を競う入試
  • ③公募制 学校推薦型選抜(推薦入試)...学校評定や学校内での活動実績、そして「人物評価」によって合否を競う入試
  • ④総合型選抜(AO入試)...「人物評価」のみで合否を競う入試

の以上4つです。
ここはご存知の方も多いのではないでしょうか。

なお、②~④の指定校推薦、公募推薦、総合型選抜(AO入試)の「難しさ」は、学力試験における「偏差値ランキング」と同じだとお考え下さい。
例えば、私立大学最難関と言われるのは慶應義塾大学、早稲田大学ですが、総合型選抜(AO入試)・推薦入試の難易度もまた同じであるということになります。

また、③公募推薦入試、④総合型選抜(AO入試)にあります「人物評価」とは、本人のこれまでの活動や将来実現したいもの、大学入学後の計画といった、「その人がどれくらい将来を真剣に考えているか」を評価するものになります。

2. 総合型選抜(AO入試)対策・指定校推薦・公募推薦ってどんなもの?

指定校推薦なら「学校評定&活動実績」、総合型選抜(AO入試)・公募推薦なら「人物評価」が決定打!

大学受験に向け、それぞれの入試タイプにはどのようなポイントがあるのかをまずは知ることです。

まずは指定校推薦。これは「学校生活での活躍」、特に「学校評定」が大きな決め手になります。
「学校評定は具体的にどれくらい必要ですか?」というご相談も合わせて頂くことが多いのですが、まず「評定平均」は5段階評価で最低でも「4.0」以上、有名校や難関校であれば「4.8」以上は欲しいところです。
また、学校側が「この子を推薦したい!」と選んでもらうことが重要になりますので、必然的に学内での活動をどこまで積極的に行っていたかが大事になります。
学校側が評価しやすい実績(生徒会の会長、部活動の部長など)があることも一つのポイントです。

次は、公募推薦・総合型選抜(AO入試)・推薦。一見すると公募推薦も指定校推薦の仲間だと思われる方が多いのですが、「中身はかなりAO寄りだった!」ということが多いので注意です。

そしてこの入試タイプでは「人物評価」が大きな決め手になります。
人物評価というとかなりフワッとした響きですが、ずばり言えば、①「これまでの人生背景」②「社会への問題意識」③「将来ビジョン」を"自分の言葉で語れるかどうか"で勝負が決まるということです。
実際に試験本番でも、面接官がまず間違いなく上の①~③を質問します。
総合型選抜(AO入試)・公募推薦入試も立派な入試の一つです。
学力入試で難関校を目指す学生たちは「血眼になって勉強を積み上げる」わけですから、総合型選抜(AO入試)・公募推薦入試を目指す学生たちも同様に「徹底的に想いや言葉を練り上げる」努力が求められます。

3. 「いつごろまでに」「子どもがどんな状態であれば」よいのか?

総合型選抜(AO入試)・公募推薦入試を狙うのであれば、高校2年生の夏前までに行動を始める!「現代文」のテストの点数にも注目すること!

指定校推薦を狙うのであれば、高校1年生から勝負は始まっています。
とにかく目の前の定期テストや提出物に全力を注いでいくしかありません。

総合型選抜(AO入試)・公募推薦入試を狙うのであれば、デッドラインは高校2年生の夏前だとお考え下さい。
試験本番では日本の第一線で研究を進める教授を相手に、「社会への問題意識」や「将来のビジョン」を語るわけですから、それを伝える際の「熱量の大きさ」も相当なものでなくてはなりません。

そういった意味では、学生たちの「夏休み」は一定自由な時間が多く、総合型選抜(AO入試)・公募推薦入試を乗り越えられるだけの「想いの強さ」を育むうえでは「欠かせないもの」なのです。
高校2年生の9月頃、夏休みが終わったタイミングで、すくなくとも「自分が熱意を注いで目指したいものはこれだ!」「社会のこんな問題を解決したい!」という2つの想いを持てていれば理想です。
これが無いと、どうしても残り少ない時間の中で「やりたいこと」を見つけねばならなくなります。
必死に受験対策を進めていくうちに、気付けば「総合型選抜(AO入試)受験を合格するために用意した言葉」が並ぶようになり、結果的に「付け焼刃」で本番に臨むことになります。
これでは面接官には到底想いは伝わりません。
大切なことは「等身大で本音で本気で抱く想い」なのです。

ですから、もしこの入試形式を目指す可能性があるのであれば、とにかく「高校2年生の夏までに対策を始めること!」を念頭に置いておいていただくと良いかと思います。

4.入試パターン別、ご家庭で取り組みたいポイント2選

「今からできる、今だからこそできること」は何か?

ここまでお読みになって、「我が子にいったい何をしてあげれば良いのだろう...」とご不安になった方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、今回の回答の締めくくりとして「入試パターン別」でご家庭で取り組みたいポイントを2つ、ご紹介します。
まずは「学力入試/普段の定期テスト」に向けた取り組みポイントです。
ずばり、

  • ①「常に"次は何ができるか"を考えるクセをつける」
  • ②「小さなハードルを越える習慣をつける」

です。

定期テストや模試を終えるたびに「あーやっと終わった!」と達成感に浸り行動が止まってしまうというのはよくあることだと思います。
ただ、大事なことは「行動が止まらないこと」。
そのためにも「振り返り+次は何ができるか」を常に考えるクセを届けてあげたいところです。
「何があったから上手くいった/いかなかったんだろう?」「次は何を意識するとよいだろう?」「具体的にどんな行動をしてみる?」といった声掛けが効果的です。

また、人は「大きすぎるハードル」に対して、それに挑むだけの「大きな心のエネルギー」を必要とします。
そのエネルギーは相当なもので、無限に生み出すのは困難です。
そして結果として「3日坊主」で終わってしまう。
一方で、何事も継続させられるのが上手な人は、「馬鹿らしいくらいに簡単に乗り越えられるハードル」を用意します。
それを毎日達成し続けることで「行動」を「習慣」へと変え、結果として必要とする「心のエネルギー」を最小限に留めることができるのです。

次に「総合型選抜(AO入試)・公募推薦入試」に向けた取り組みポイントです。
ずばり、

  • ①「出来るかぎり興味が湧いたものに詳しくなっておく」
  • ②「子どもが"自己研究"を進める」

の2点です。

先述のとおり、受験本番で面接官のプレッシャーを跳ね返していくには、それだけ強い心のエネルギーが必要です。
そのエネルギーの源は「興味」や「好奇心」であることが大半です。
そしてこれらは時間を掛けて少しずつ大きくなっていくものです。
彼らが「興味を抱いたもの」が何かあるのであれば、まずはその興味に対し一緒に目を向けてあげてください。

そして、もう一つ注意しておかねばならないことは、「人はやりたいことに熱中していくことこそ、周囲からの応援が必要だ」ということです。
想像してみてください。誰からも共感してもらえず、関心を寄せてもらえない。そんな状況でも自分のやりたいことを貫けるというのは無理があると思いませんか?
子どもたちは、常に周囲の大人を見ています。
自分が信じている人たちから「すごいね!もっと詳しく教えて!」と褒めてもらい、興味関心を向けてもらって、嫌な顔をする人は一人もいません。
彼らが「本当に自分のやりたいこと」に臨むことは、「決して楽(ラク)なこと」ではなく、むしろ「楽(ラク)じゃないけど楽しい」ことなのです。

だからこそ、我々大人からはぜひ「だったらこうしてみたら?」という言葉を投げかけてあげてください。
何か悩んだときや躓いてしまったときにこそ、この言葉がヒントになり次の行動へと繋がっていくと思います。

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モチベーションアカデミアは、「総合型選抜(AO)入試」に真正面から挑む塾です。

「対話型授業」を通して明確な志望理由を形成し、面接や小論文試験、集団討論に重要な思考力と表現力を養います。
また人材開発の専門家であるモチベーションアカデミアの講師から指導を受けることで、‎自らを律し・計画的に目標を達成する力・モチベーション高く挑み続ける心が育まれます。
これらを通して、志望校に「欲しい」と言わせる総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜(推薦入試)の対策が可能です。

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