指定校推薦を狙うためには、高校生活をどう過ごせばいい?出願に必要な評定平均の対策はありますか?

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指定校推薦を狙うためには、高校生活をどう過ごせばいい?出願に必要な評定平均の対策はありますか?

現在高校1年生なのですが、指定校推薦での受験は、周りより早く受験を終えることができるということもあり、気になっています。
指定校推薦で合格するためには、どんなことに気をつけて高校生活を過ごせばいいでしょうか。
また指定校推薦は、評定平均が重要と聞きますが、よくわかりません。
出願するための今から気を付けることを教えてください。

指定校推薦は「学校での推薦が固まればほぼ確実に合格できる」「周りより早く受験を終えることができる」といったメリットがある一方で、出願するための条件や評定平均など、注意すべき点もいくつか存在する入試方式です。

今回は、そんな指定校推薦を狙うにあたって、高校生活の中でどんな点に気をつければ良いかについてご紹介します。

1.指定校推薦とは、どんな入試制度か、入試枠をもらうには?

まず、そもそも指定校推薦とは、それぞれの大学が定めた「指定(高)校」の生徒だけが出願できる推薦入試制度です。

学校長の推薦があれば、どの高校からでも出願できる「公募推薦」とは異なり、だれもが出願できるわけではありません。

指定校推薦をもらうために必ずと言って良いほど重要なのは、学校の「評定平均」です。
では、

  • 「評定平均」はいったいいつの時期まで気を付ければ良いのでしょうか?
  • 指定校推薦はどのようなスケジュールで進んでいくのでしょうか?
  • ただ「評定平均」だけに気を付けていれば問題ないのでしょうか?

まずはそのあたりから確認をしてみましょう。

指定校推薦の勝負の明暗を分ける「評定平均」、勝負は高3の夏前まで!

まず、指定校推薦はどのようなスケジュールで進むのかを確認してみましょう。

〈高校3年生〉

  • 6月:大学の募集要項の発表
  • 7月:高3の1学期期末テスト(「評定平均」が確定)
  • 9~10月:校内選考
  • 11月:出願
  • 11~12月:選考
  • 12月:合格発表・入学手続

指定校推薦において、それぞれの指定校に割り振られた定員数は、1〜3人程度と少ないのが一般的です。

そのため多くの高校では、高3の秋頃に「校内選考」を実施し、学校として誰を推薦するのかを決定します。
なお気になる合格率ですが、指定校推薦の場合、大学による選考があるとはいえ、校内選考を突破した受験生のほとんどが合格します。
指定校推薦は、校内選考さえパスすることができれば、かなりの確率でそのまま合格することができる入試なのです。

2.指定校推薦のココに注意!

そんな指定校推薦ですが、出願するためには注意しておかなければならない点がいくつかあります。

指定校推薦で避けられない「評定平均」という評価基準。高校1年生からの成績がシビアに問われる!

では次に、肝心の「評定平均」について詳しく見ていきましょう。

「評定平均」ってどれくらい必要なの?

実際のところ、各大学の指定校推薦入試における「評定平均」の出願基準ラインは、低くても3.5以上、上位大学では4.0以上が一般的です。

そして、評定平均4.0以上を持っている生徒のなかでさらに校内選考などが行われるわけですから、実際は4.5以上の高い評定平均が求められるケースも少なくありません。

指定校推薦は「緩い入試」「楽な入試」などと言われることもあるようですが、むしろ、指定校推薦は、高校時代を通して努力を継続させられるかが問われるという意味で出願基準の「厳しい」試験であると言えます。

指定校推薦で避けられない「評定平均」という評価基準。高校1年生からの成績がシビアに問われる!

指定校推薦を受けるには、高校1年生から高校3年生の1学期(前期)までの「学習成績の状況(評定平均値)」が、かなり重要になってきます。

そのため、高校2年生の途中から「勉強頑張らなきゃ!」となっても、高校1年生のときの評定が悪ければ、それは最終的な評定平均に大きく影響を及ぼします。

高校1年生から高校3年生の1学期までに実施されるテストは、計12回(2期制では10回)。
そのうち5回のテストは、高校1年生の時に実施されるものです。

卒業後の進路が本格的に話題に上がる高校2年生になり、指定校推薦で行こうと決意し努力しても、高校1年生の成績が足を引っ張ってしまい、結果として「校内選考」で苦戦、ということもしばしばあります。

あなたが狙う推薦先は大丈夫?「倍率」に注意!

また、指定校推薦は「評定平均」以外に注意せねばならないものがあります。

それが「倍率」です。
そもそも推薦枠が少ない指定校推薦。もし志望している大学や学部が、通っている学校内で人気が集中していた場合、校内選考の「倍率」があがり、さらに「狭き門」になります。

たとえば、文系では経済学部、法学部、外国語学部、文学部が、理系では工学部や農学部は、近年でも人気が高い傾向にあるほか、「新設された学部」も人気が高まる傾向があります。

また、「有名大学」「受験偏差値が高い大学や学部」も、「過酷な受験勉強をすることなく、偏差値が高い大学に入れる!」という点で人気が高まる傾向にあります。

「評定平均を4.0~4.3と高い水準で維持できているし、きっと大丈夫だろう!」とたかをくくっていたものの、ふたを開けてみれば「志望学部は倍率が高く校内選考が厳しそう」「でも他に行きたいと思える大学・学部がない」なんてことも起こり得ます。

指定校推薦は成績以外の側面も評価の対象!

また、指定校推薦では、評定平均に加え、課外活動の実績や生活態度(出席日数を含む)なども評価の対象に含まれるのが一般的です。

そのため、部活動や生徒会・委員会活動、各種コンクール・検定試験といった、課外活動への積極的なチャレンジも意味を持ちます。

当然のこととして、授業や宿題に向き合う姿勢がよろしくないということになれば、その分、しいて以降推薦の枠に推薦される望みは薄くなります。

3.指定校推薦対策の「3つのポイント」

以上を踏まえて、指定校推薦対策のポイントを3つご紹介します。

指定校推薦対策ポイント(1)「学習のモチベーションを継続させるコツ」を身につけておく

先にお伝えしている通り、指定校推薦を手に入れるには、評定平均、つまり高1のときからの安定して好成績を維持する必要があります。

「継続して勉強を頑張りましょう!」......と言うのは簡単ですが、なかなか難しいのが実情です。

ですから、真に重要なのは、そもそも自分はどうやったら学習へのやる気を維持できるのか、自分のモチベーションを継続させるコツを身につけておくことです。

自分はどんな環境に身を置くとやる気が上がりやすいのか。
競争的な環境の方がいいのか、みんなと仲良く励まし合う環境の方がいいのか。

モチベーションを「誰かが上げてくれるもの」にせず、早いうちに自分のモチベーションが上がるツボを見つけ、実践することが大切なのです。

そのうえで日々の学習そのものを「習慣化」し、モチベーションに左右される部分を小さくするところまでいけると理想的です。

指定校推薦対策ポイント(2)ニガテ科目は早期に潰し、高1から成績を安定させる

また、学習を進めていくうえでは、ニガテな科目・分野を早期につぶしておくことが重要です。評定平均は履修した科目の成績を合計して、全科目数で割った数なので、苦手な科目が足を引っ張ってしまうことになります。

加えて、英語や数学など、「前」に習った知識がその後の学習で継続的に必要になる、いわゆる「積み上げ科目」では、高1の段階からニガテを放置しておくと、その後ずっと悩み続けることになりがちです。

定期テストのたびに「分かんない!」と焦るのではなく、早いうちからスキの少ない勉強を心がける必要があります。
反対にいえば、コツコツ続けることさえできれば、いつの間にかかなりの高みにいられる、難易度の高い問題にも対応できるのが、積み上げ科目の良いところです。

また、見落とされがちなのが「副教科」の勉強です。
英数国理社の5教科だけでなく、情報や保健といった副教科の勉強も怠らないようにしましょう。

指定校推薦対策ポイント(3)課外活動にも積極的にチャレンジする

そして、学業を圧迫しない程度にということにはなりますが、部活動や委員会活動、検定試験など、課外の活動にも積極的にチャレンジしてみましょう。

課外活動を有意義なものにするコツは、それぞれの活動についてしっかりと目標を定めて取り組むことです。

忙しいなかでわざわざ貴重な時間を割くわけですから、取り組む理由が「指定校推薦枠で出願するため」だけではもったいないです。

高校1年生にもなれば、部活の練習であっても、ただ何となく参加している人と、常に様々なことを考えながら参加している人では、すぐに大きな差が生じることはある程度実感できているのではないかと思います。

自分は目の前の活動の中で何を目標として達成したいのか、あるいはそれを通じてどのように成長したいのか、そういったことを意識しつつ取り組んでみましょう。

実際、指定校推薦の面接でも、「あなたは部活動に参加する中で、どんなことを学びましたか?」など、課外活動に参加した意義・目的や、そこから得た学びについて問われることがあります。

多くの場合、どこかで聞いたような回答を返しがちな質問ですが、思考を通しながら日々の生活を送っている受験生の回答は、似たような話をしていたとしても、やはりどこか異なるものです。

指定校推薦に向けた高校生活の過ごし方のポイントは、以上になります。
わずかでもご参考にしていただければ幸いです。

※入試内容に関する情報は変更になる場合がありますので、必ず大学公式の入学試験要項を合わせてご確認ください。(参考:国際基督教大学(ICU)のサイト

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