立教大学理学部の自由選抜入試の受験を考えているのですが、どのように対策をすればいいでしょうか。
立教大学の理学部はどんな学部?
GMARCHと呼ばれる関東の難関私立大学群の一つとしても有名な立教大学の理学部は、2024年に創立75周年を迎えた、歴史と伝統ある学部です。池袋キャンパスを拠点とし、「自分で考え、実行する」自立型人間の育成を掲げています。理学部は数学科、物理学科、化学科、生物理学科の4つの学科で構成されています。
立教大学 理学部の学習内容
立教大学 理学部の学科①:数学科
研究分野:数理論理、代数、幾何、解析、応用数学、統計学など、数学の多様な分野を学びます。
カリキュラム:理論的な数学だけでなく、データ分析や数理モデルの構築など、実社会への応用を重視した科目もあります。プログラミングを利用した数学的な問題解決の技術も学べます。
- 線形代数:行列やベクトルの理論を学び、線形方程式の解法について学びます。
- 微分積分学:関数の変化や面積を数学的に解析する手法を学びます。
- 確率統計:確率の理論と統計的手法を学び、データ分析の基礎を習得します。
- 応用数学:数学の理論を利用した実際の問題解決の手法を学びます。
立教大学 理学部の学科②:物理学科
研究分野:基礎物理学から応用物理学、天体物理学、量子物理学、固体物理学など、幅広い分野を扱います。
カリキュラム:理論と実験の両方を重視しており、力学、熱力学、電磁気学などの基礎科目に加え、最新の物理実験技術やコンピュータシミュレーションを学ぶ機会があります。
- 力学:運動の法則や力の概念を学び、物体の運動を数理的に解析します。
- 電磁気学:電場や磁場の基本的な法則と、電磁波の性質について学びます。
- 量子力学:微小な物質の世界を理解するための理論を学び、量子現象を説明します。
- 実験物理学:実際の実験を通じて、物理的現象を観察し、データを解析する技術を身につけます。
立教大学 理学部の学科③:化学科
研究分野:有機化学、無機化学、物理化学、分析化学、環境化学など、多様な分野を学びます。
カリキュラム:基礎化学に加え、実験を通じて化学反応や物質の性質を学ぶ実践的な教育が行われています。特に、環境や医療に関連した化学の応用についてのコースも提供されています。
- 一般化学:化学の基本的な原則や反応のメカニズムについて学びます。
- 有機化学:有機化合物の構造、性質、反応について詳しく学びます。
- 分析化学:物質の分析手法を学び、化学物質の同定や定量を行う技術を習得します。
- 化学実験:様々な実験を通じて、化学反応や分析方法の実践的なスキルを養います。
立教大学 理学部の学科④:生物理学科
研究分野:分子生物学、細胞生物学、進化生物学、生態学、植物学、動物学など、広範な生物学の領域を扱います。
カリキュラム:基礎的な生物学の知識を習得しながら、実験やフィールドワークを通じて、生物の多様性や生態系の理解を深めます。特に、環境問題や生物保全に関する科目も重要視されています。
- 細胞生物学:生物の細胞構造や機能、細胞分裂のメカニズムを学びます。
- 生態学:生物と環境の相互作用について学び、生態系の構造や機能を探ります。
- 遺伝学:遺伝の法則やDNAの構造、遺伝子の働きについて学びます。
- 生物実験:さまざまな生物学的実験を通じて、観察力や分析力を養います。
立教大学はリベラルアーツ教育を重視しており、専門的な知識だけでなく、幅広い教養を身につけることが奨励されています。そのため、理学部の学生も他分野の知識や視点を取り入れることができ、総合的な思考力を養うことが可能です。
立教大学 理学部 自由選抜入試の内容
立教大学では総合型選抜や推薦入試という名称ではなく、自由選抜入試という入試方式があります。
自由選抜入試は、学部・学科ごとに様々な出願要件が用意されており、本記事ではその中でも、理学部の自由選抜入試の概要や対策ポイントをご紹介します。
※以下の内容は、2022年度入試の情報を掲載しています。
入試内容に関する情報は変更になる場合がありますので、必ず大学公式の入学試験要項を合わせてご確認ください。
■立教大学 理学部 自由選抜入試の定員について
数学科:2名程度
物理学科:2名程度
化学科:4名程度
生命理学科:4名程度
■立教大学 理学部 自由選抜入試の出願資格について
※出願資格の詳細については、必ず公式Webサイトを確認してください。
- 高校第3学年1学期までの全体の評定平均値が3.8以上であること。
(または、個別の入学審査により、それに準ずると認められること) - 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・Bの各科目、および「各学科の指定科目」を履修していること。
(「理数数学Ⅰ」「理数数学Ⅱ」「理数数学特論」でも置き換え可)
*「各学科の指定科目」について- 数学科...数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(「理数数学Ⅰ」「理数数学Ⅱ」「理数数学特論」でも置き換え可)
- 物理学科...物理基礎・物理(「理数物理」でも置き換え可)
- 化学科...化学基礎・化学(「理数化学」でも置き換え可)
- 生命理学科...化学基礎・化学・生物基礎・生物のうち3科目(「理数化学」「理数生物」でも置き換え可)
- 英語検定試験のいずれかを受検し、スコアを提出できること。
- ケンブリッジ英語検定
- 実用英語技能検定(英検)
- GTEC
- IELTS(Academic Module)
- TEAP
- TEAP CBT
- TOEFL iBT
- 次のA・Bのいずれかに該当すること。
A. 次の(a)~(c)のいずれかに該当する者。
(a)高校在学中に、文化・芸術の分野における都道府県レベル以上の大会・コンクールなどで上位に入賞した者。
(b)高校在学中に、スポーツの分野で都道府県レベル以上の大会において、ベスト8以上の成績を収めた者。団体競技の場合は、ベスト8の成績を収めたチームで、指導的役割を果たした者、またはレギュラーもしくはそれに準ずる選手として活躍した者。
(c)外国において、外国の学校教育制度に基づく高等学校(10学年以上に相当する課程)で、継続して2年以上の課程を修了した者(2022年3月までに修了見込みの者を含む)。
B.次の(a)・(b)のいずれかに該当する者。
(a)日本数学オリンピックの予選に合格した者など、専攻分野の学業に役立つと思われる優れた実績を有する者。
(b)高校3年1学期までの学習成績において、各学科の指定科目を履修し、それらの評定平均値が4.5以上の者。
※「各学科の指定科目」については、上記を参照ください。
■立教大学 理学部 自由選抜入試の一次選考について
一次選考は、出願書類による書類審査になります。
主な出願書類
- 入学志願票
- 志望理由書(2,000字程度)
- 調査書
- 証明書類
- 活動報告書(※出願資格のA(a), A(b), B(a)のいずれかで出願する場合のみ)
■立教大学 理学部 自由選抜入試の二次選考について
二次選考は試験場で実施され、「小論文」と「面接試験」が課されます。
「小論文」では、主に科学の基礎に関する内容が出題されます。
立教大学 理学部 自由選抜入試の対策ポイント
ここからは、そんな理学部自由選抜入試のポイントについてご紹介します。
出願資格にかかわらず自然科学に関する知識・得点力が重要
理学部の自由選抜入試では、「出願資格」によって、文化・芸術やスポーツなどの大会での成績か、あるいは専攻内容に関する秀でた実績、学校での優秀な成績など、さまざまな要件があり、そのうち一つの資格を満たすことが求められます。しかし、この自由選抜入試で合格を期すためには、いずれにせよ自然科学に関する高い知識が必須です。面接や小論文では、自然科学に関する素養が試されます。自身の専攻科目を中心に、高校での学習内容にとどまらず、書籍などからさまざまな知見を得ておきましょう。
履修が必要な科目に注意!
理学部では、学科ごとに共通して数学の各科目と、それぞれの学科個別の指定科目(理科科目)について履修しておく必要があります。また、出願要件によっては、それらの評定平均が要求されます。理学部の自由選抜入試での出願を考えている場合は、自分の学校のカリキュラムで、これらの科目を履修するようになっているか、必ず前もって確認しておきましょう。なお、主に「理数科」などで実施される科目(「理数数学」など)でも置き換え可能なものがありますので、確認しておいてください。
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