高校1年生の皆さんは、文理選択の時期ですが、文系に進むか理系に進むか決まっていますか?
中には「数学が苦手だから自分は文系にしよう!」と、早々に文理選択を行なった人もいるかもしれません。
また、高2・高3の皆さんは、大学でどのような勉強をするのか想像できているでしょうか?
「苦手じゃない方」といった風に、なんとなく決めてしまうと、大学に入ってから「こんなはずじゃなかったのに」と思ってしまうことも少なくありません。
そんな後悔をしないために、今回は「文系を選んだきっかけ」と「文系ならではの大学での勉強」などについて、モチベーションアカデミア教務主任の松尾祐輝講師に話を聞いてみました。
Q1.松尾先生は文理選択について、いつ頃から考え始めましたか?
モチベーションアカデミア教務主任 松尾祐輝(出身:東京大学 文学部 哲学専修課程)
文理選択に関わることは、ちょうど高校に入学したぐらいで考え始めていました。
私は小さいころに英会話を習っていたこともあって当時英語が一番好きな科目で、大学でも英語を学んでみたいなと思っていました。
たしか、高校に入学早々に先生から渡された大学の偏差値表を見て「難しそうだなぁ...」と思いながら東京外国語大学の英語専攻にあこがれを持っていました。
小さいころは宇宙が好きだったり、理系科目も嫌いではなかったんですが、「東京外国語大学に進むとなると、文系に進んだ方が良さそうだな」なんて思ってましたね。
Q2.最終的に文系の道に進んだ決め手を教えてください。
最終的に高1秋に文系にしようと決めたのは、将来学んでみたい学問分野として「教育学」が浮かんだことと、志望校を東大の文科三類を決めたことが決め手になりました。
先にお話ししたように英語好きだった私ですが、高校に入って、いざ英語の授業が始まると、授業名は「会話」のはずがひたすら文法の問題集を解かされていたりと、授業のあり方にどうも違和感あったんですね。
もっと英語を使って他人とコミュニケーションできるようになる授業の方がいいんじゃないか......そんなところから、英語→英語教育→教育手法・教育政策に関心移っていきました。そうなると、将来学びたい分野としては、教育政策などの分野になるんですよね。
またもう一方で、担任の先生の進めもあって東京大学を志望するようになっていました。
東大で教育学を学ぶ場合は、「なんか文科三類というところに入学するといいらしいぞ! 」という情報を入手して、それが自分の志望校になっていました。
文科三類なら...まぁ文系だろう、と。
私が文系を選択したいきさつはそのようなところです。
そしてその後、私は大学に入ってから、興味関心がさらに移っていき、教育学ではなく哲学を専攻することになるのですが、その時の自分の視界の中で将来について考えながら、しっかり理由を持って選択したので、悔いのない選択ができたと思っています。
Q3.「理系科目が苦手だから文系に進む」という選択理由をよく耳にしますが、それについてはどう思いますか?
もし本当に「理系科目が苦手だから」という理由だけで選んでしまったら、もったいないと思います。
「得意なことで勝負してやるぞ」という感じで、たとえば「文系科目の何かが好きで、あるいは得意だから、将来もそれに関連した道に進みたい、だから文系を選びたい」というのであれば、選択のあり方として悪くないなと思います。
ただ、そういうことなしに「これが嫌いだから、それがない方に」という消極的な選択をしてしまうと、しっかりした理由がない選択のため、後々後悔することがあるかもしれません。
ちなみにですが、文系の中には「数学が本当に苦手で...」という人が一定数いるかと思いますが、世間的に「文系」と呼ばれる学部でも、数学や数学的な考え方が必要な場面は意外に多くあります。
特に経済学部では、数学は必須ですよね。私は文学部でしたが「論理学」を学ぶ上では、高校数学で皆さん全員が学習する「集合と論理」の基本的な知識が前提となっています。
ですから、数学をあきらめずに学ぶことはけっこう大切なことだと思います。
Q4.「理系と比べて、文系の方が簡単」という話がありますが、松尾先生はどう思いますか?
それはその人がどんなことを得意としているか次第ですね。
受験科目に限って話をしても、国語や地理歴史にはそれなりの難しさがありますし、数学や物理・化学にはやはり固有の難しさがあると思います。
文系科目ではたとえば、言語を運用する力(国語・英語など)や、さまざまな知識を関連付けて社会を分析する力(地理歴史・公民など)が求められていると思いますが、得意・不得意かや、好き嫌いは分かれると思います。
Q5.最後に「文理選択」を考えている皆さんにメッセージをお願いします
私は、「文系」の学問の役割は、「人間のあり方」や「社会のあり方」を考えて、人々がより良い人生を生きるための道を見出すことにあると思っています。
例えば、人間のありようを考えるにあたって歴史は良い教訓ですし、どんな政治のシステムをとるかは私たちの社会生活に直結します。
皆さんも、さまざまな機会を通して学問に触れ、自分にぴったりな進路選択をしてください!
モチベーションアカデミアは、「やる気」と「勉強の仕方」にこだわる塾です。
受験に合格する上で必要な知識・解答力だけでなく、自立力・主体性・やる気までを指導範囲としています。個別のカウンセリングとコーチングによって、自ら勉強に取り組めるように導いていきます。これにより、「自立した学習習慣」を獲得します。
授業では、本質を問う訓練をくり返し、基礎知識と応用力を身につけ、教わったことを「自分で使いこなす」という勉強の仕方を学びます。
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