高校数学は中学数学とどう違う?どう勉強すればいい?

数学1A学習のすすめ
高校数学は中学数学とどう違う?どう勉強すればいい?

高校生になってから、中学の頃に比べて数学が格段に難しく感じます。
どのように勉強を進めればいいでしょうか?

中学と高校、共に「数学」という同じ名前の教科がありますが、それぞれで求められているもの・重きを置かれているものは異なります。
本記事では、中学数学と高校数学の違いと、つまずかないために気をつけるべきことを紹介していきます。

1. 中学数学と高校数学の違い

中学から高校に上がったタイミングで、数学が一気に難しくなったと感じる生徒は非常に多いです。
 そう感じられる理由ですが、主に以下の2点が挙げられます。

①計算に対する推論の比率が大きくなる

計算:推論の比率は、中学数学ではおよそ7:3程度ですが、高校数学では5:5程度になります。
中学数学で推論が必要な場面といえば、図形の合同・相似の証明や整数問題の証明などがあります。
しかし、ある程度パターンが決まっているものも多く、難易度はそれほど高くありません。
そして、証明問題よりも、公式を用いた計算を行う問題の方が比率は大きいです。

対して、高校数学では証明問題の比率も難易度も上がります。
計算の量や難易度ももちろん上がりますが、公式をそのまま代入すれば解ける問題は減り、「必要条件・十分条件」などの概念を活用しながら何度か推論を重ねてようやく解答にたどり着ける複雑な問題が増えてきます。

以上を言い換えると、中学と高校では「頭の使い方」が変わります。
中学数学では計算メイン、高校数学では計算だけでなく推論を行う力も必要になります。

②公式の量が増え、丸暗記では対応しきれなくなる

中学数学の公式は数もそれほど多くなく、式の形も単純なものが多数でした。
一方、高校数学の公式は量も多く、式の形も複雑になります。
さらには「sin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント)」など見慣れない記号も出てきます。極限や微分・積分などの考え方も、理屈から理解しないとつまずいてしまうでしょう。中学数学とは異なった計算がいくつか出てくるため、「単なる延長線上」だと思っていたのでは対応できません。
中学数学を公式丸暗記で乗り切っていた場合、高校数学では式の多さと難しさにより頭がパンクしてしまいます。
さらに前述の通り公式をそのまま使えば解ける問題も減るので、いよいよ丸暗記では乗り切れなくなってしまいます。
 また、統計の分野をしっかりと学ぶことになります。データの相関を分析する力は社会に出た後にも必須のものですが、はじめは難しく感じるでしょう。
以上、中学数学と高校数学の違いを2点にまとめました。
まとめると、中学数学では「公式を用いた計算」に重きが置かれているのに対し、高校物理では計算に加えて推論にも重きが置かれます。
加えて、公式の量と複雑さが増すので、丸暗記では対応できなくなります。

以上を踏まえ、次節では高校数学をどのように対策すれば良いかを紹介していきます。

2. 高校数学の対策法

高校数学を勉強していく上で気をつけるべきことを以下にまとめていきます。

①公式・定理・用語の『意味』と『繋がり』を押さえる

高校数学では公式や用語の数も増え、内容も複雑になります。
まずは、それらの意味を自分の言葉で説明できるように一つひとつ丁寧にまとめましょう。
「必要条件・十分条件の意味は?sin,cos,tanの定義は?この公式は何を表している?」のように、用語や公式の持つ『意味』を押さえましょう。
他の理系関連の記事を読んでいただいた方にはお馴染みかと思いますが、これらがいわゆる「本質追究」というものになります。

次に、別個の知識同士をネットワークとしてつなげるようにしましょう。
オススメの方法は、公式の証明をすることです。
ある公式を導くには別の公式を用います。公式の証明を追っていくことで、「どの公式からどの公式が導かれるか」という『繋がり』が見えてきます。
一見面倒に思えますが、各公式を別個の知識として覚えるよりも繋がりを意識した方が記憶の定着度は遥かに高くなります。
そして、公式を忘れても、証明の大まかな方針が思い出せれば、自力で公式を再び導き出すこともできます。

『意味』と『繋がり』を意識した学習法は、英単語や理科・社会科目など、他の科目にも十分転用できます。学習の効率を上げるためにも、是非意識しましょう。

②問題をこなして、公式や用語、頭の使い方に慣れる

知識を定着させるには、インプットするだけでなくアウトプットを行う機会も必須です。
その絶好の方法が、「問題を解く」です。自分の頭を使って問題を解くことを通して、定理や公式の使い方に慣れたり、推論を行う際の頭の使い方に慣れることができます。「頭を使う」とは、問題文の情報を整理して何をすべきかを自分で考え出すことを指します。
例えば「問題では何を求めて欲しいのか?それを求めるためには何が必要か?さらにそれを求めるには?......」のようにゴールから逆算して問題を細分化し、一つひとつ解決していくことなどが挙げられます。

問題演習で用いる問題集は、現状の自分のレベル+α程度、かつ解説が丁寧なものが良いでしょう。
すでに何かしらの問題集を持っている場合は、自分のレベルアップに合った難易度の問題をピックアップしてこなすのをオススメします。
学校で配られる『4STEP』や『クリアー数学』などの問題集は計算練習にはうってつけですが、解説がコンパクトなので取り組みにくいと感じるかもしれません。
一つ一つの仕組みや流れを理解しながら進めたいのであれば、『チャート式』や『フォーカスゴールド』などを使用するといいでしょう。もちろん、教科書の併用もおすすめです。

はじめは、わからない箇所が出てきたら教科書やノートを見返したり、解説を丁寧に読み込んでください。
どうしてもわからない場合は学校や塾の先生に質問しましょう。その際は「自分がどこでつまずいているのか」を言語化してから質問することが大切です。

最終的には、自分で何も見ずに解けるのが理想です。
さらに高みを目指すのであれば、記述式の解答を心がけたり、友達に問題の解説をしてみたりしましょう。問題を解く上で何を考えたかが整理されるはずです。

以上、高校数学を勉強する上での注意点をまとめました。インプットの際には『意味』と『繋がり』を意識し、アウトプットの際も『自分の頭で考える』ことを意識してください。

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