理系ですが大学のどの学部が向いているのか、そもそもどういったことを学べるのかを知りたい

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理系ですが大学のどの学部が向いているのか、そもそもどういったことを学べるのかを知りたい

私立の中高一貫校に通う高校1年生です。ひとまず理系に進もうというところまでは決めているのですが、どの学部が自分に向いているのかわからなくて悩んでいます。
レベルとしては漠然とGMARCH、SMARTレベルを目指したいなと思っています。それぞれの学部でどのようなことを学べるのか教えてください。

ご質問、ありがとうございます。
まずはリクエストにお応えして、理系に分類される学部で学べる内容をご紹介していきます。

【目次】
  1. 理学系
  2. 工学系(機械・電気・情報・土木など)
  3. 農学系
  4. 医療系
    4-1.医学部・歯学部
    4-2.薬学部
    4-3.看護学部
    4-4.その他(診療放射線技師・理学療法士・作業療法士など)

1.理学系

理学部のなかには、数学科や物理学科、化学科など、高校の理系科目の多くに対応する学科があります。

このあと説明する工学部では「応用科学」を学ぶのに対し、理学部では「純粋科学」を学ぶところにその大きな特徴があります。

「純粋科学」というのは、実社会に直接役立つかという視点はいったん外したうえで、自然界で起こる物事の原因や真理を探究していく科学です。

そのため理学部は、好奇心が強く「なぜだろう」と考えることが好きな人、対象について突き詰めて考え続けることが苦にはならない人に向いています。

本当に「向いている人」は限られるかもしれませんが、科学の発展を土台のところで支える非常に重要な分野です。
研究職や高校・大学教員になる人が少なくない分野でもあります。

2. 工学系

1.で工学部では「応用科学」を学ぶ、と書きましたが「応用科学」というのは社会や人間のニーズに答えて新たな物を科学の力を使って開発しよう、とする試みです。

すなわち、多くの場合「モノづくり」がコンセプトになります。

機械やロボットを作ったりする機械工学科や、建物を作る建築学科などが代表的な学科です。

近年、社会全体でニーズが高まっている人工知能など、コンピュータや通信、ネットワークに関わる研究を進める情報学科なども工学部に含まれることが多いです。

学内でかなりの好成績を修めないと進めませんが、ジェットエンジンやロケットの開発などにもあたる東京大学の航空宇宙工学のような学科もあります。

工学部で研究を重ねてきた人材は、とにかく就職に強く、エンジニアや民間企業の研究開発職に従事する人が少なくありません。

ただ、そういった目先のメリットとは無関係に、将来、世の中に直接貢献できるような仕事をしたい、という思いの強い人にお勧めしたい学部です。

工学部の中にはここに挙げたもの以外にも様々な学科があるので、興味がある場合は、まずは大学のホームページなどから積極的に情報を収集してみましょう!

3. 農学系

工学部と並んで、科学方面から世の中に直接アプローチしやすいのが農学部です。

最初のほうに学ぶ内容の大半は「生物学」に関わるところで、生物の体の仕組みなどのミクロなものから、生態系単位のマクロなものまで、様々な観点から学びを深めます。

農業経済学や国際開発農学など、社会に密接に関わった文系寄りの研究も可能です。

ちなみに、実習が豊富なのも農学部の大きな特徴です。

内容は学科によって異なりますが、野菜を育てたり牧場に行ったり森に行ったり、ときにはお酒を作ったり......とても貴重で楽しい体験をすることができます。

反対にいえば、このあたりにあまり興味を引かれない人にはお勧めしません。

農学部の出身者は、農業関連の職種に就く人ももちろんいますが、そのほかに大学で学んだ生物学や化学の知識や実験手技を生かして食品メーカー、製薬・化粧品など化学系メーカーに就職する人が多いです。

進学先としての農学部について情報を集める際は、職業としての「農業」にはしばられずに、もう一段階広い視野で見ていったほうがよいでしょう。

4. 医療系

4-1.医学部・歯学部

医学部も歯学部も6年制で、国家試験をパスすれば医学部出身者は医師免許、歯学部出身者は歯科医師免許を取得することができます。
この2つの免許は別で、歯科医師は他の歯科以外の医療行為をすることができません。

これらの職業の内容は比較的想像しやすいと思いますが、特に医師は体力も精神力も人一倍必要とされる仕事です。
また、数は少ないですが、患者さんを直接診る「臨床医」のほかに、「研究医」といって大学に残って病気の原因や治療法の研究をする医師もいます。

医学部に進むには、国立医学部であれば東大の理Ⅰや理Ⅱに合格できるレベルの高い学力、私立医学部では学力に加え、高額な学費を賄えるだけの保護者の経済力が求められます。

入試では学力試験のほか小論文や面接が課されるところも多く、知識だけではなく、倫理・道徳観や医療に関する日頃からの関心も問われます。

志望するにあたって、それなりの覚悟が求められる学部です。

4-2.薬学部

薬学部は大きく2種類に分かれます。
6年制で薬剤師資格の取得を目指す学科と、4年制で創薬や生命科学の勉強をする学科です。

薬学部で主に学ぶ内容は有機化学で、それに加えて生命科学や医学の知識も身につけていきます。

薬剤師の仕事内容は想像しやすいと思いますが、病院や薬局で薬を調合し患者さんとコミュニケーションをとって適切に処方します。
比較的収入も高く、ライフイベント(出産や育児など)の多い女性にも人気な資格です。

とはいえ、卒業後に働く場は病院や薬局だけに留まりません。
特に4年制の学科の出身者に多いですが、製薬メーカーなどに就職して化学系の研究を続ける人もいます。

4-3.看護学部

看護学部では、患者さんの身体だけでなく、心やその人を取り巻く環境を含めてのケアに対応するため、医学に加え、心理や倫理など人間に関する多様な側面を学びます。

また、病院や乳児院・介護施設などでの実習も重ね、国家試験に合格すれば晴れて看護師資格をえて看護師となることができます。

卒業後は病院で看護師として働く人がいちばん多いですが、看護師資格を持っているとさらに他の科目を履修して国家試験をパスすることで「助産師」や「保健師」の資格を得ることもできます。

「助産師」は産科に関する専門知識をさらに身に付けることで専門性を持って出産に立ち会ったり産後のケアを行ったりします。
「保健師」は公衆衛生といって地域の病気予防や病気を持った人のケアを学び、地域の保健所や企業の健康管理をする部署で働いたりすることができます。

夜勤なども含め労働は過酷といっても差支えないものですが、やりがいはもちろん収入もあり、女性にも人気の資格です。
近年では介護や精神科看護などの体力が求められる分野を中心に、男性看護師のニーズも高まり続けています。

4-4.その他

医療系の学部には、多様な資格に対応して様々な学科があります。
以下、いくつか例を挙げておきます。
すべて国家資格に分類され、とっておけば就職に困ることはほぼありません。

  • 診療放射線技師...医師や歯科医師の指示のもとで、画像検査のほか放射線によるがんの治療などを行います。学部では医学のほか工学系の勉強もするのが特徴です。
  • 理学療法士...身体に障害がある人のリハビリや障害の発生・悪化の予防のために運動療法(動作の訓練)や物理療法(温めたり、電気を使ったりする)を行う専門職。
    病院や介護施設で働くほか、スポーツチームで働いている人もいます。
  • 作業療法士...理学療法士と似てリハビリ医療に携わりますが、やる内容は病気・障害を持った方の日常生活・社会生活を行うための訓練です。
    身体障害者の生活の支援だけでなく、精神疾患を持った方の心の問題にもアプローチするのが特徴です。

ひとくちに「理系」といっても、本当に多種多様な学部・学科が存在します。
中学生や高校生の時点で本当に自分に向いているものに出会えている人は、どちらかといえば少数派です。

まずは進学可能な大学の学部・学科について広く情報を収集し、自分がどう生きていきたいのか、どのように社会に関わっていきたいのかを考えながら、実際に受験する学部・学科を絞っていきましょう。応援しています。

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