やる気はあるようだが成績上がらない。親としてできることとは?

やる気タイプ診断表
やる気はあるようだが成績上がらない。親としてできることとは?

大学受験で明治大学理工学部を志望しています。
本人も理系科目にやる気を持って取り組んでいるものの、それが成績に繋がっているかと言えばそうではないようなので、親としては何ができるのかと考えあぐねているところです。

「本人も勉強していると言っていて、客観的に見ても机に向かっている時間は長い、にも関わらず成績は一向に上がらない...」というお悩みは良く耳にします。
せっかく頑張っているにも関わらず、なかなか結果が出ないと、やきもきしてしまいますよね。
この記事では勉強量に対して成績がついてこない原因と対策を紹介した上で、親御さんの関わり方について述べていきます。

1.勉強しても成績が上がらないのは何故?

1-1.成績=勉強時間×勉強内容×定着度

しっかり勉強時間を確保しているにも関わらずなかなか成績が上がらないとき、闇雲に量を増やしてもなかなか結果には繋がりません。
まずは「なぜ成績があがらないか」を分析することが非常に重要です。
一般的に「成果」は「量×質」で決まると言われていますが、勉強に当てはめて見ると、「量」=「時間×スピード」、「質」=「勉強内容×定着度」と言い換えられます。今回は「時間」は十分に取れているケースですので、それ以外の3つに着目して、低下してしまう要因と対策について説明していきますね。

1-2.勉強のスピードが遅い

まずチェックすべきなのは、「時間」だけでなく、解いた「問題数」や覚えた「ページ数/単語数」です。
何時間も勉強した末に、中身を確認すると全然進んでいないというパターンがよくあります。
当然の話ですが、一時間で10問できるのか、はたまた2問しか進まないかで勉強の効率は大きく変わってきますよね。
ではこの進められるスピードが低下してしまう要因はなんでしょうか。
一つは、「解けない問題に延々と悩んでしまう」ことです。
あるいは、「わからないことによって集中力が続かなくなる」ことです。
特に数学などは先生達も「まずは自分でじっくり考えろ」と言うので、真面目な子ほど一問に多くの時間を掛けます。
もちろんそれ自体が悪いわけではなく、メリットも多分にあります。
ただ、どうしても分からないものは分からないということも多いので、5分でも10分でも良いので「時間を決めて悩む」ことが重要です。
そして時間がきても糸口すら掴めない場合はスパッと諦めて解説を読んだり質問したりしながら、次へ次へと進めていくことによって、ある程度は効率良く進められるようになります。
もっとも、「どの問題も全然わからない」ような状態にある場合は、そもそもの基礎が全く分かっていないケースもありますので、もっと簡単なレベルから始める必要があります。
もう一つ、勉強のスピードを低下させる要因は、「全体を満遍なくやってしまう」ことです。
特に単語などに多いのですが、既に覚えているものと覚えていないものを分けずに、全部10回ずつ書く、といったやり方をしている子も非常に多く見られます。
「覚える」ことが目的のはずなのに「書く」ことが目的になってしまっているパターンですね。
そうではなく、覚えているものは書かない、10回書かなくても3回で覚えられたらそれで終わりとして、極力無駄な時間を省くことが重要です。

1-3.勉強内容がズレている

勉強内容に関してのチェックポイントは、「勉強内容とテスト問題との整合性」です。
特に定期テストの成績を上げる際に非常に重要なのは、「どの教材からどんな問題が出題されるか」を知ることです。
「配点が10点しかないプリントに時間を掛けてしまって配点が40点の問題集には手をつけられなかった」といったように、勉強内容がズレてしまうのは良くあるパターンで、これではいくら長時間勉強に取り組んでいても、点数には繋がりません。
授業ノートや問題集と過去のテスト問題を細かく見比べて、取りたい点数に向けて何をやるべきかの優先順位を明確にしておかなければなりません。
また、模試や実力テストなど、範囲が広いテストの場合は、全部はやりきれないことも多いでしょう。
特に応用問題まで出題されるようなテストでは、中途半端に勉強しても点数は全く上がりません。
広く浅く勉強するのではなく、「この分野だけは完璧にしよう」とターゲットを絞って勉強した方が結果に繋がります。
そして点数が出てきたときも、やっていない部分は無視して、「やったことが出来たのかどうか」に着目することが大事です。

1-4.定着度が低い

最後に定着度について述べていきます。
定着度を測るのは難しいですが、「今日解いた問題を今テストすると何点取れるか?」を確認するとわかりやすいかと思います。
これが100点であれば、やった問題は出来るようになっているということなので全く問題ありませんが、なかなかそうはいきません。
良くて70点ぐらいではないでしょうか。
30点ぐらいの人もいるかもしれません。
ではこの差はなぜ生まれて来るのでしょうか。
チェックポイントは「丸付けの有無」と「解き直しの有無」です。丸付けをしていなかったり、ただバツだけがついていたり解答丸写しになっている場合は要注意です。
意外と「やることが目的になっていて、定着させようとしていない」子も多いのです。
結果として解きっぱなしになってしまい、何も分かっていないまま終わってしまいます。
この場合は「そもそも何のためにこの問題を解いているのか」を再度確認する必要があります。
さすがにそんなことはない、という子でも「解き直しをやっていない」人は非常に多いです。
なんとなくわかっている場合、解説を読んだらスッキリして満足しまうのですが、実は本当の意味では理解出来ていない可能性は高いです。
「解き直し」を行ってみると、分かっていない箇所がボロボロ出てくる、なんてこともよくあります。
やるべき内容を全てこなせているにも関わらず点数が伸びない場合は、「丸付け」と「解き直し」をチェックしてみてください。

2.親としての関わり方

2-1.頑張っていること、出来るようになったことはしっかり褒める

ここまで、勉強時間以外の成績を決める要因についてお話してきました。
ここからはその内容も踏まえて親としての関わり方についていくつか方針をお伝えできればと思います。
まず大前提としては、「しっかり褒めてあげる」ことが重要です。
中学生、高校生と年齢が上がるに連れて「褒める」ことが少なくなりがちですが、自分の進みたい道に向けて努力していることはきちんと認めてあげましょう。
また、「出来るようになった」こともちゃんと褒めてあげてください。
勉強しているのに結果がでないとき、一番辛いのは間違いなくお子さん本人ですし、出来ないことに目を向けてしまいがちになります。
それが続くと「自分には才能がない」とか「努力したって無駄だ」と思ってしまって全く勉強しなくなる可能性もあります。
そうならないように、少しでも成果が出ている箇所があれば積極的に承認して上げてください。

2-2.勉強方法に目を向けさせる

承認を前提として、直接的には、一緒に原因分析をしてあげるのが良いと思います。
自然に出来ている子もいますが、大多数の中高生は意外と大雑把な分析しか出来ていないものです。
上に書いた内容を元に、成績が上がらない要因を一つひとつチェックしてあげながら、原因分析を進めましょう。
もちろん、特に男の子などは、最初から反発してしまい聞く耳を持ってくれない子もいるかもしれません。
その場合は無理強いせず、学校の先生や塾、家庭教師などの専門家に依頼するのも一つの手です。
親の言うことは聞かなかったとしても、塾の先生の言うことなら聞くものです。そういった外部の手を借りることも含めて、勉強の方法に目を向けさせていきましょう。
細かいテクニックや記憶術よりもむしろ、「丸付け」や「やるべきことの洗い出し」といった「基本動作」を確認することで、成績向上への道が拓けるかもしれません。

3.最後に


この記事では勉強量に対して成績がついてこない原因と対策、親としての関わり方について述べてきましたが、最後に少し補足として、「そもそも成績向上は非常に時間がかかる」という点について述べさせてください。
特に基礎の部分は理解しなければならないことも多く、一回では理解できないため、かなりの時間を要します。
また、模試などは特にそうですが、一通りの勉強が終わるまでは点数は全く上がりません。
理科や数学で言えば基礎を終えて応用問題を解けるようになって始めて、英語で言えば単語と文法が一通り頭に入って長文の演習をある程度積んで始めて、点数に繋がります。ですので、じっくり待つ姿勢も非常に大切です。
本人を信じて任せるためにも、先のチェックポイントをうまく使って、やり方ややる内容が間違っていないかを是非確認してあげてください。

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