勉強はテスト前の詰め込み学習だけ。日常的な子どものやる気を引き出す声掛けの具体例と低学年のうちにオススメしたいこととは?

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勉強はテスト前の詰め込み学習だけ。日常的な子どものやる気を引き出す声掛けの具体例と低学年のうちにオススメしたいこととは?

中学校三年生になる娘がいます。普段はほとんど勉強はせず、テスト前だけ徹夜で詰め込み勉強。親としては体調面も不安ですし、そんなに詰め込みでやるならもっと前から勉強をしておけばいいのにと思ってしまいす。テスト前しか勉強をやらない子に対して、どのようなアプローチ方法がありますか?

詰め込み勉強。一度は経験をしたことがある方が多いのではないでしょうか。
「日常からコツコツと学習すればいいのに......」
「もっと計画的に勉強をやればいいのに......」
そういった気持ちを持つ親御様が非常に多いことは事実です。
今回は「やる気」のプロの視点から、このようなお子様に対するアプローチの方法をご紹介します。

【目的・やりがい】詰め込み学習って悪いこと?

まず考えたいことは詰め込み学習自体、悪いことか、ということです。
そもそもテスト前だけ勉強するお子様の多くは「テストでいい点を取る」もしくは「テストで悪い点を取らない」といった、テストが目的となっていることがほとんどです。
この目的を前提にすれば、テスト前に授業のノートやプリントを一生懸命暗記で詰め込み、当日に十分なパフォーマンスを発揮すれば目的は達成されるかもしません。
保護者としては、「もっとコツコツ勉強しなさい。」「日頃から勉強をする習慣を付けなさい。」と思われるかもしれませんが、お子様からすれば、「別に詰め込みだろうとテストでいい点を取れるから、それでいい。」ということになりかねません。

すでにお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、結局は勉強の目的次第で、詰め込み学習が善か、悪か、という点が判断されるでしょう。
もしお子様に対して日常的な学習を指導されたいのであれば、保護者としてできることは、勉強の目的を気づかせる種まきができるか、が大切なポイントといえます。

目的は人それぞれ。その子にあった勉強の意味づけを手伝いましょう。

さて、前項でお話した通り、何が勉強の目的となるかで、日々のお子様の過ごし方は大きく変化します。
本来は何か願望を実現するための「手段」であるはずの勉強が、やらねばならない「目的」になってしまっていないか
親御様がお子さんに対してできることとして、「その子にとっての勉強の目的を言葉にしてあげるサポート」が重要なのです。

具体的なお声がけの事例

まずは、以下の図をご覧ください。

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目標には3つの構造があると言われます。

  • Being(理想の状態・どう在りたいか)
  • Doing(Beingを実現する手段として、何をしていたいか)
  • Having(Doingのために必要なもの、何をもっていたいか)

この三重構造を意識しながらお子さんへのお声がけをすることが有効です。
例えば、「テスト前に一生懸命勉強しているよね。どうしてテスト前は頑張れるの?」とお子さんに質問してみてください。

すると、こういった回答がよくあります。
「赤点を取って怒られるのは嫌だ。部活停止は免れたい。」

そこでもう一歩、保護者から質問を踏み込んでみてください。
「怒られるのはどうして嫌なの?」

すると例えば、
「怒られるのは怖い。でも褒められることなんてないし。」

これらの質問を繰り返す中で、少しずつお子様の心の底にある本音を引き出すことがあります。上記の会話の例で言えば、本当は褒められたいという気持ちが潜んでいるかもしれません。
そして、お子様の本音やありたい姿が言葉にできれば、あとはそこに勉強の必要性を紐づけてあげれば良いのです。保護者にとって大切なことは、根気強くお子様の気持ちに寄り添い、そのお子様にとっての目的を言葉にしてあげることです。

特に低学年のうちにお勧めしたいこと

また勉強の目的をいきなり言葉にすることは、子どもたちにとっては非常に難しいことです。理由としては、発達段階の問題や、そもそも社会についての知識不足などがあげられます。

そこで特に低学年のうちからお勧めしたい事としては「世界を知る挑戦をたくさんする」ことです。

例えば自分が好きなことをテーマにして自由研究をしてみたり、
ちょっと背伸びして社会人の人からお話を聞いてみたり、
様々な「世界を知る」経験が日常にはたくさん転がっています。

こういった経験を通して、自分の好き嫌いや、楽しい瞬間などを知ることで、先ほどの図でご紹介したBeingやDoingなどの目標が見つけやすくなっていくのです。
また、お子様本人の中で良いイメージを持てたこと、成功体験を積めたことは、自然と将来の目標や夢などにつながりやすい傾向もあります。
素敵な学校の先生と出逢い、将来は先生になりたいと思っている人は結構多いですよね。


繰り返しになりますが、勉強はあくまで人生を豊かにするための一つの手段でしかありません。保護者としてできることは、その幸せを考えるきっかけや機会を一つでも多くお子様に渡してみることかもしれませんね。

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