中学受験終了でモチベーションが上がっていない様子。しばらくはそのままでよいのでしょうか?

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中学受験終了でモチベーションが上がっていない様子。しばらくはそのままでよいのでしょうか?

私立中高一貫校の1年生です。
中学受験終了を終えて、2学期にもなり学校生活に慣れたのか、ダラダラとモチベーションが上がっていない様子です。
たしかに中学受験を頑張ったのだし、少しくらいは羽を休ませてあげてもいいのかなと思うのですが、あまりにも勉強しないのもどうかと思います。
どう改善していけばいいのでしょうか...。

1番近くで中学受験を見守ってきた親御さんだからこそ、
「少しは休ませてあげてもいいのかな」という気持ちになるのはとても分かります。
ただ、そんな気持ちのときに見落としがちな「盲点」をお伝えできればと思います。

1. 中学1年生の時期が大切である理由

鉄は熱いうちに打て~「当たり前」の基準ができあがる前に~

中学1年生での成績順位は、その後の6年間を送るうえで非常に重要です。
それは、最初の1年間の成績順位が「参照点」つまり、当たり前の基準になることが多いからです。

例えば、中学1年生でずっと成績で最下位に近い子が、学年が進んだのちに、平均点を取れば「かなり成績がよくなった」と考えると思います。
一方で中学1年生でトップ層にいた子が、平均点を取れば「これはマズイ」そう考えます。

「高い基準」をいかに中学生活の早いタイミングで確立できるか、それが中学受験を終えた後のお子さんのミッションになります。

後悔先に絶たず~貴重な「今」を長い目線で捉え直そう~

1番近くで中学受験を見守ってきた親御さんだからこそ、「少しは休ませてあげてもいいのかな」という気持ちになるのはとても分かります。

ただ、1つだけ思い出して頂きたいことがあります。
「どうして中学受験をしようと考えたのか」ということです。
恐らく中学受験合格がゴールではなかったはずです。
1つの分かりやすいゴールを迎えたタイミングだからこそ、次の6年間をどのように過ごしたいのか、どのように育ち、どのような人生を送って欲しいか、そんな大きな視点で捉え直す機会を持っていただくことをおすすめします。

あらためて6年間やその後の人生を考えた時に、やはり中学1年生のタイミングで「羽休め」をし過ぎてしまうと、あとで大きく後悔するだろうと感じる親御さんが多いのではないでしょうか。
とはいえ、受験時の様子など見る影もないお子様を見ていると、果たして何をすればいいのか......。
そのように、多くの親御さんがお困りになっています。

そんな親御さんにお伝えしたい「大切なこと」はたくさんあるのですが、今日はその中でも特に重要な1つに絞ってお伝えできればと思います。

2. セルフコントロールを制するものが中高生活を制する!?

勉強とも直結する「セルフコントロール」の重要性

中学校生活スタート期に重要なのは、自分自身を適切な状態に持っていける力=「セルフコントロール能力」を高める事です。

このセルフコントロールできている状態というのは、負の感情に振り回されることなく正の感情で生活できている状態をさしています。
自分の中にエネルギーが充満している状態といっても良いかもしれません。
部活動などの学校生活や、勉強においても安定して高い成果を出すために必要な要素です。
この部分が低いと、

  • 他人や自分に対して攻撃的になる
  • 自己肯定感の欠如に苛まれる
  • その場その場の欲求に負けて、過去の自分に後悔する

などの状況に追い込まれます。

自分をコントロールする上で3つの関係性が影響してきます。
「空間」「時間」「人間」の3つです。
日本語では全ての言葉に「間」という漢字が使われているように、「間」をどのようにマネジメントするかがお子さんのメンタルに影響を及ぼしてきます。
この「間」を自分自身の思うようにコントロールできていればポジティブな感情で活動ができますが、この「間」に小さな歪みがあるとそこからマイナスの感情が入り込んできます。

小さな歪みをいかに正していけるか

先ほど、「小さな歪み」と書きましたが、この「小さな」が曲者なのです。
壊れ窓理論をご存知でしょうか?
小さなモラルの歪みが積み重なり、大きな影響を与えているという考え方です。
ひとつ具体例を紹介させてください。
長い間、犯罪率の高さに悩まされてきたニューヨーク市の市長は、凶悪犯罪を減らすために、犯罪の取り締まりを強化するではなく、小さなルール違反を徹底して取り締まりました。
その結果、ニューヨークでは、5年間で殺人件数が67.5%も下がったのです。
実は、ディズニーでも、内装や外装などのどんな小さな傷も徹底して修理することで、顧客のマナー向上に成功しています。

自分自身も同様です。
攻撃的になったり、刹那的になったり、自虐的になったりするのは、実は3つの「間」に対する小さな歪みが影響していることが多いのです。
今回は、その小さな歪みを正すための望ましい習慣について共有していきたいと思います。

3.「小さな歪み」を解消する習慣

「空間」を制する習慣とは?

「空間」を制する習慣は「片付け」です。

  • カバンを空けるとプリントが入り乱れている
  • 机の上に教材が散乱している
  • 家に帰ったら部屋が乱れている

この状況を放置すると、勉強を始めるのが億劫になったり、必要なプリントが見つからずイライラするなど、徐々に負の状態に追い込まれていきます。
空間をコントロールするための効果的な習慣は「片付け」です。
1日5分で良いので「片づけ」を小さな習慣として取り組むと良いでしょう。

  • 毎日帰ってきて10分はプリント整理をする
  • 帰ってきてすぐ明日の授業の準備をする

など1日1つ片づけを習慣化する事で自分のやるべき事がクリアになっていきます。

「時間」を制する習慣とは?

「時間」を制する習慣は「早起き」です。
学校がない休みの日、起きたら10時を回っていた。
ギリギリの時間に起きて慌てて準備をする......。
この状況を放置すると、忘れ物が増えたり、一日がやるべき事で終わってしまったり、時間に追われる生活になり、徐々に負の状態に追い込まれていきます。
時間をコントロールするための効果的な習慣は「早起き」です。休日も普段と同じ時間をセットするなど、早起きに繋がる動きを増やす事が大切です。
「朝を制するものは人生を制する」これは大抵の自己啓発本に書かれていることです。

「人間」を制する習慣とは?

「人間」を制する習慣は「挨拶」です。
宿題が終わっておらず学校に行くのが億劫。
クラスメートとうまく馴染めない。
部活の先輩が怖くて、緊張した日々を送っている。
このような状況を放っておいても改善する事はありませんし、自分の居場所を狭くしていくだけです。
人間関係をコントロールするための効果的な習慣は「挨拶」です。
「おはようございます」「こんにちは」「今日はありがとうございました」「明日もよろしくお願いします」他にも色々と挨拶はありますが、丁寧な挨拶で気を悪くする人はいません。
どのような状況でも、自分から笑顔で挨拶をする事で関係好転のきっかけになります。
何かうまくいっていないと思った時ほど、元気に挨拶する事が大切です。

4.まとめ~当たり前のことを押し付けずに~

当たり前のことなので、バカバカしいと思われた方もいらっしゃるかもしれません。
でも、このバカバカしい事(凡事)を放置する事が、バカにならない心境を生み出してしまうのです。
既にできていて、お子さんが1人でできる状態が維持できそうであれば問題ありませんが、充実して快適な6年間を送るには、基礎基本を安定させる事が何よりも重要です。

ただし、最後に1つ重要なことをお伝えさせてください。
それは、親御さんが叱ったり、指示してやらせても意味がないという点です。
本人が大切だな・変わりたいなという気持ちを自発的に持ち、自分でやると決めるのが重要です。
親御さん自身が徹底して小さな歪みを持たず、イキイキと日々を過ごしている様子を背中で魅せることで少しずつお子さんの行動を変えていきましょう。

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受験に合格する上で必要な知識・解答力だけでなく、自立力・主体性・やる気までを指導範囲としています。個別のカウンセリングとコーチングによって、自ら勉強に取り組めるように導いていきます。これにより、「自立した学習習慣」を獲得します。
授業では、本質を問う訓練をくり返し、基礎知識と応用力を身につけ、教わったことを「自分で使いこなす」という勉強の仕方を学びます。
「対話型授業」を通して思考力を高め、「本質的な学力」を獲得します。

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